暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
2000話
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囲に幾つも存在する棺だ。
 ここが人気のクラブだというのであれば、当然のようにこのクラブには、今日も大勢集まっていただろう。
 ましてや、このような場所において日付が変わる時間帯というのはまだ宵の口といった感覚に等しい。
 特に今は9月に入ったが、気温的にはまだまだ夏の延長上に等しい。
 夏の夜というのは、こういう場所で遊ぶ者にとっても今が旬! って奴だろう。
 いや、旬って言い方は正直どうかと思うけど。
 ともあれ、店の中に幾つも存在する棺は、ここで戦闘をする上で非常に邪魔なのは間違いなかった。

「どうする?」

 視線で尋ねられた俺は、少し考えてから口を開く。

「美鶴が戦闘に集中出来るように、俺がどうにかするよ。幸い……炎獣を出すのは何匹でもOKだし」

 実際、このペルソナ世界では最大数匹の炎獣しか生み出していなかったが、その気になれば数百、数千、数万……もしくはそれ以上の炎獣を生み出す事が可能だ。
 それこそ、W世界では炎獣の数を頼みにMSに勝つような真似すらしたのだから。

「……頼む」

 美鶴がそう告げ、やがてタイミングを合わせて一気に部屋の中に突入する。
 イレギュラーシャドウの方も、扉の外に美鶴がいるというのは理解していたのだろう。
 すぐさま戦闘が開始される。
 先制攻撃として、美鶴はペンテレシアを召喚する。

「ブフーラ!」

 放たれたのは、氷の矢の群れ。

「ジオンガ」

 だが、それに対するようにイレギュラーシャドウは雷を使い、その氷の矢の群れを防ぎ……次の瞬間、刈り取る者が発射した銃弾のダメージを受けて、大きくのけぞる。
 相手の弱点を突いた時にバランスを崩す……といった程ではないが、それでものけぞるというのは十分な隙だ。
 すぐさま美鶴は床を蹴り、レイピアを手にイレギュラーシャドウとの間合いを詰めていく。
 素早く、そして連続して突き出されたレイピアの突きは、間違いなくイレギュラーシャドウに対してダメージを与えていた。
 だが、イレギュラーシャドウの大きさを考えれば、そのダメージは致命傷と呼ぶには程遠いものでしかない。

「ちぃっ! 厄介な!」
「コンセントレイト」

 厄介だと叫ぶ美鶴の前で、イレギュラーシャドウは反撃をするのではなく、コンセントレイトという魔法を発動する。
 この魔法は……確か、次に放つ魔法の威力を高める魔法!?
 有里から以前聞いたコンセントレイトの効果を思い出す中で、美鶴も同様の判断をしたのだろう。素早くその場を跳び退り……同時にイレギュラーシャドウの前に先程同様の雷が集まる。……が、次の瞬間、イレギュラーシャドウはのけぞり、放つ寸前だった魔法はそのまま消え去る。
 それを成し遂げたのは、刈り取る者の銃撃。
 そう
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