ペルソナ3
2000話
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クラブエスカペイド。
そう言えば、以前友近からポロニアンモールで流行っているクラブで、叶に連れていって貰ったとか何とか、聞いた覚えがある。
もっとも、その叶と友近に関しては……まぁ、考えるまでもないが。
ともあれ、その名前は知っていても場所がどこかは分からない。
影のゲートで転移するにしても、せめて誰かが近くにいるというのが分からなければ……
そう思っていると、まさに俺の考えを読んだかのように再び山岸がルキアを通じて情報を送ってくる。
いや、別に俺だけに情報を送ってきているのではなく、一種のオープンチャンネルに近い感じなんだろうが。
『エスカペイドの一番近くにいるのは……美鶴さんです!』
『私か? 分かった、すぐに……』
「待て」
探す。
そう言おうとした美鶴に、待ったを掛ける。
美鶴の近くにエスカペイドがあると分かれば、もうこっちには迷う必要はない。
影のゲートに身体を沈め、次の瞬間には俺の姿は美鶴のすぐ後ろにあった。
「うわっ! アクセル、驚かすな」
「悪いな。こうして直接来るのが手っ取り早かったんだ。……で? エスカペイドってのは……あれか」
少し離れた場所には、店名が書かれている看板があった。
それを見れば、そこがエスカペイドだというのは、容易に理解出来る。
「うむ。私はあの手の店に入った事はないので、具体的にどのような店なのかは分からないが……アクセルはどうだ?」
「残念ながら、俺もあの店については分からないな。その手の店に入った経験も殆どないし。ただ、友近……友人が何度かあの店に入った事があるって話を聞いたから、何も知らないよりはマシって程度か」
今まで暮らしていて、この手の店に入った記憶は殆どない。
全くない訳ではないのだが、それは他の世界での事であり、ペルソナ世界にその辺りの常識が通用するかどうかは、正直なところ微妙だし。
「取りあえず、どうする? 店の中に入ってみるか? それとも、誰か来るのを待つか?」
「ふむ、そうだな……」
少し考えた美鶴が、周囲を見回す。
残念だが、現在この近くには特に誰もいないらしい。
もっとも、本当に誰かを連れてくる必要があるのであれば、俺が影のゲートで連れてくるという選択肢もあるのだが。
だが、美鶴はやがて首を横に振る。
「取りあえず、私達だけで中に入ろう。正直、戦力的な不安という点で考えれば、アクセルがいる時点でそこまで心配はないしな」
「……俺が戦闘をするのは、出来るだけ避けたいんだけどな」
「何故だ?」
「強い相手に頼ってばかりってのは、S.E.E.Sとしては色々と不味いだろう。今はいい。俺がいるしな。だが……俺も、いつまでも美鶴達の手助けをする訳にはいかないんだ」
「な
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