暁 〜小説投稿サイト〜
流星のラブライブ!
プロローグ
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い出作りでミソラちゃんのコンサートの限定チケットを手に入れて仲間と一緒に見に行こうとした電車の中で王に逆らって地球破壊の兵器を起動させようとする元仲間のジェミニの襲撃を受けて頭にソードを刺されてしまったのだ。

これほど残酷な事がこの銀河中にあるのだろうか?
楽しみにしていたコンサートも観れずに死んでしまう事に余は震えた……仲間に逃げるように促した後で電波の道であるウェーブロード上で散らばるグッズを横目で見ながら余は……否、『電波界の無冠の帝王 クラウン』は感謝していた。

ミソラちゃんに逢えた事を
侵略しに来なければファンになれなかった
辛い時に元気をくれた歌の素晴らしさを教えてくれたのが彼女だった

ジェミニ……お主では勝てぬ
ロックマンにはな……余が認めた流星のヒーローじゃ

電波生命体の最期は星の最期のように激しく七色にうねりながら点滅を繰り返す。エレキソードの出力が上がり頭部を貫かれるとクラウンの輝く冠はダイヤモンドダストのように散り散りとなり愛すべきアイドルの居る地球に溶け込んでいった。

意識がなくなったからもう死んでしまったと思っていてね。
仲間を守れたから良かったが
やはり最後に立派なコンサートを見て思い残すことが無いように噛み締めて盛り上がってから死にたかったのが本音だ。
地球で死ねば地球のあの世にいけるのだろうか?

侵略者としては地獄とか天国とかの地球の尺度に考えは持ち合わせていないが、侵略者として裁かれるべきなのだろうなと思っていたら気付いたら妙に暗く何やら湿っぽい。地獄とはかく陰気な所であるなと考えていると聞き覚えのある声が聞こえてきた。
重力があちらこちらに移動、いやこれは持って揺さぶられているような感覚に近かった。
「……なんかお宝あるかも」
半覚醒の冠をフル動員してこの状況を推察しようとするが如何せん情報が足らな過ぎて、四方の壁に叩きつかれていく。声を思い出そうとしても激突音やくぐもった声で思い出すことが出来ないでいた。
ようやく揺れが収まったと思っていると上部の隙間から光が漏れ出して何冠から顔を覗かせるとそこにはかつての推しアイドルと瓜二つ姿の小学生と目が合うと大口をポカンと開けて徐々に青い顔色になっていき震えだした。

「ぎゃあああああああああああああああああああああああーーーーーが、骸骨ぅぅぅぅぅぅー!!!???」
「ぎょわわわわわわわぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!ミソラちゃん!!!!?」
木箱から飛び出した年季物の冠から出現した発光する喋る骸骨の姿に戦慄した小学五年生の少年『響 ミソラ』。奇しくもクラウンが元の世界で大ファンで推していた国民的なシンガーでありアイドルと同じ顔、同じ赤い髪色、青いフード付きのパーカーを着ていて、正に性別以外は偶然の一致に近い。

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