ペルソナ3
1998話
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「伏見、私はもう少しアクセルと話しておく事があるから、君は先に行っていてくれ。すぐに追う」
「え? あ、はい。分かりました。じゃあ……」
そう言い、伏見は最後に再び俺の顔を見ると、すぐに視線を逸らして去っていく。
「ふふっ、あまり悪く思わないでくれ。伏見はアクセルのファンなんだ」
「……俺の? 本気か? いや、それ以前に俺にファンなんていたのか」
美鶴、真田、ゆかり、有里。
この4人にはファンクラブがあるのは知っていたが、まさかそこに俺も入るとは思わなかった。
いや、俺の場合はまだファンクラブまでにはなっておらず、ファンは少ない可能性が十分にあるが。
だが、そんな俺に対して、美鶴は先程の笑みを消し、どこか呆れたような表情を向けていた。
「どうしたんだ?」
「……いや、アクセルはやはりアクセルだな、と思ってな」
「言ってる意味がよく分からないんだが?」
「私からは何も言えないな。ただ、そのうち分かるといいな。では、私は生徒会の仕事があるので、これで失礼させて貰うよ」
そう言い、美鶴は俺の前から去っていく。
何だったんだ、一体?
そう思わないでもなかったが、取りあえずその辺は置いておき、これからするべき事を考える。
今日は影時間まで特に何かやるべき事もないし……ゆかりとデートでもしに行くか?
そう思ったが、そう言えばゆかりはクラスメイトと一緒に遊びに行くと言っていたのを思い出す。
となると、本格的に何もやるべき事はないな。
……なら、少し凝った料理でも作るか。
幸い、9月になったけど、まだ十分に暑いから夕食用に冷やし中華にでもチャレンジしてみるとしよう。
もっとも、この前TVの料理番組でやっていたが、冷やし中華そのものはそこまで難しい料理ではない。
いや、本当の意味で全てを手作りで……という事であれば、当然のように大変なんだろう。
だが、冷やし中華のスープとかは普通にスーパーで売ってるし、中華麺だって茹でればいいだけの生麺が売っている。
具材に関しても、基本的にはただ茹でたり焼いたりしたのを切ればいいだけなのだから、何か凝った風に作るのであればともかく、普通に自分だけが食べる分を作るのであれば、そこまで大変ではない。
「エビ、イカ、キュウリ、トマト、紅ショウガ、卵焼き……問題は豚肉と鶏肉のどちらにするかだな」
悩みながら、取りあえずスーパーに行って決めればいいかと判断し、そのまま学校を出て……
「アルマーさん!」
「あー……うん。もしかしたらいるかもしれないとは思った」
校門を出た瞬間に掛けられた声で、それが誰なのかはすぐに分かった。
そう、そこには昨日と同じく天田の姿があったのだ。
「昨日の今日で、随分と元気だな。てっ
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