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転生とらぶる
ペルソナ3
1998話
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い筈だ。
 武治の性格を考えれば、何の確証もないのに拷問の類をするとは思えないし。
 それは逆に言えば、確証があれば拷問の類をする可能性は捨てきれないという事ではあるのだが。

「ジンとかいう奴が出てくるなら、それはそれで構わないけどな。タカヤよりも強いのならまだしも、そういう風には見えなかったし」

 もっとも、ペルソナという力を考えれば、もしかしたらジンのペルソナは非常に強力なペルソナだという可能性も考えられる。
 絶対に油断していい相手ではないが、逆に言えば油断さえしなければ、ある程度どうとでもなるだろうというのは、間違いない筈だ。

「うむ。正直なところ、強さという点では私はアクセル以上の存在を知らない。イレギュラーシャドウが相手でも、1人で勝てるのではないかと、そう思ってしまう程だ」

 それは否定しない。
 実際、俺だけでイレギュラーシャドウと戦っても、恐らく勝つのはそう難しい話ではないだろう。
 だが、これからの事を考えれば、やはり俺だけでイレギュラーシャドウを倒すというのは避けた方がいい筈だ。
 この世界の原作がどういうものなのかは分からないが、絶対にラスボスとかそういうのが出てくるだろうし。
 そうなった時、ろくに強敵と戦っていない美鶴達がラスボスに抗えるかと言われれば……正直微妙だし。
 ただでさえ門番シャドウは俺達が倒してるんだから、イレギュラーシャドウは出来る限り美鶴達に倒して貰いたい。
 まぁ、ラブホテルのイレギュラーシャドウの件は、取りあえず忘れておくとして。

「美鶴が言いたい事も分かるけど、何かあった時の事を考えれば、俺だけでどうにかするってのは色々と厳しいだろ」
「それは、分かっているのだがな」

 そう美鶴が頷いたところで、1人の女が近づいてくるのが分かった。

「先輩、そろそろ会議が始まりますので、来て下さい」
「うん? ああ、伏見か。すまんな、ちょっとアクセルと話しすぎた」
「……いえ、その……アルマー先輩、握手して貰ってもいいですか!?」
「は? ……いや、まぁ、それは構わないけど」

 いきなりそう言って手を出してきた女……伏見だったか? その女に頷き、手を握り返す。

「あ、そ、その……ありがとうございます!」

 顔を真っ赤に染めて頭を下げてくる伏見。
 何だ? 俺、この伏見って奴とどこかで会った事があったか?
 こうしていきなり友好的に対応される理由が分からないんだが。
 若干混乱した様子で伏見の方を見ていると、その視線に気が付いたのか、伏見は赤かかった顔を更に赤く染める。
 どういう事だ? と美鶴に視線を向けると、そこでは笑みを浮かべた美鶴の姿がある。
 どうやら伏見が何故このような態度を取っているのか、美鶴は知ってるらしい。


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