第五十六話
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た。
資料には、これから拓海君が着任する鎮守府――佐世保鎮守府の情報が書かれていた。
「前任の提督がブラックだったとはいえ…………これはひどすぎるなぁ。」
僕は資料を机の上に投げると、思いっきり椅子にもたれ掛かった。
「…………もしかして、今回春雨と千尋を選んだのは…………そーゆーことかい?」
僕は目の前のまだまだ成人すらしてない少年に質問してみた。僕が提督になったのは十八の時。最年少提督記録の更新だ。
「はい。正直、まずは佐世保の艦娘の皆に、男は害のない生物だって分からせないといけないし、それには春雨ラヴな千尋は適任ですよ。国の力で悠人とも思いましたけど、節操なしですからね…………ある意味、千尋がいて助かりましたよ。」
…………鬼だ。
「ま、取りあえずは全員の恐怖心を取り除かないとね…………苦しいかも知れないけど、頑張ってくれ。」
僕は拓海君にそう言うと、ふと窓の外を見た。
その日の月は、上弦の半月だった。
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