第29話
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しき空虚を激情で充たす……。怒りや憎しみで心を震わす間は哀しさから逃れられるからだ。だが、それは欺瞞に過ぎない。」
「…………やめろ………………」
レーヴェの言葉を聞き、何かを耐えるような表情でアッシュは呟いた。
「そして、欺瞞を持つ者が前に進むことはありえない。”理”に至ることはおろか”修羅”に堕ちることもない。今のままでは……かつての”重剣”と同じようにお前はどこまでも半端なだけだ。」
「黙りやがれえええッ!!!」
そして続けて言ったレーヴェの言葉を聞いたアッシュはレーヴェに襲い掛かったが、レーヴェは人間離れした動きでアッシュに斬り込んだ!
「な―――かは……っ!?」
一撃で自身の得物が弾き飛ばされると共に峰打ちをされたアッシュは地面に倒れ
「――――だが今のお前は当時の俺やヨシュアの時と違い、周りの状況は恵まれている。俺に届きたいのであれば、まずは自分を見つめ直す事から始める事だな。そして人として生きたいなら……怒りと悲しみは忘れるがいい。――――行くぞ。」
「レーヴェ…………」
「………………」
アッシュに対する指摘を終えたレーヴェはアッシュに背を向けてプリネとツーヤと共にその場から去り
「ちく……しょう……忘れろだと……そんな事、できる訳ねぇだろ……――――うおおおおおっ!」
レーヴェ達が去った後地面に倒れたアッシュは空を睨みつけて悔しさの咆哮を上げた!
4月24日、演習最終日
午前11:30―――
翌日、演習を終えた分校の生徒達が次々と列車に乗り込んでいる中リィン達はラウラ達に見送られようとしていた。
〜演習地〜
「ラウラ、フィー、エリオット、ステラ、フランツ。本当に世話になったな。アガットさんやフォルデ先輩、プリネ皇女殿下達もありがとうございました。」
「フフ、気にしないでください。私達は当然の事をしただけですから。」
「ま、何とかサラの代わりができてよかったぜ。訊ねたかった場所にも行けたし、第Uの活動なんかも確認できた。ま、”身内”を預けとくにはちょいと危なっかしい学校だが。」
リィンの感謝の言葉に対してプリネが謙遜した様子で答えている中アガットは苦笑しながら答えてティータに視線を向け
「それは……」
「正直、弁解の余地はねぇなぁ。」
「なんせ、演習初日で奇襲があったくらいだしなぁ。」
「うふふ、それよりも”身内”という言葉が気になるわよねぇ?」
「レ、レン教官。論点がズレていますわよ。」
アガットの言葉に対してトワが複雑そうな表情をしている中ランディとランドロスは苦笑し、意味ありげな笑みを浮かべてアガットを見つめるレンの言
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