第29話
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物を知っている口ぶりにツーヤは目を丸くし、アッシュの話からアッシュが何者かを察したプリネは信じられない表情でアッシュを見つめ
「―――”3人目の遺児”か。可能性は低いが”3人目以降の存在”がいる事については想定していたが……まさかその一人がお前だったとはな。――――それで?お前と違い、”ハーメル”の村人であった事を捨てて他国の人間としてそれぞれの”道”を歩んでいる俺やヨシュアに対する恨み言を言う為に現れたのか?」
アッシュの正体を察したレーヴェは静かな表情で推測を口にした後、目を細めてアッシュに問いかけた。
「ハッ……”恨み言”とかそんな生温い事で済まされると思っているのか?オレを置き去りにしてまんまと逃げた上”結社”みたいな後ろ暗い事をする連中の一味になった癖に、その一味から抜けてエレボニアの上を行く異世界の大国の皇女サマお気に入りの騎士になった挙句、多くの仲間を手に入れたテメェが許される存在だと思っているのか?」
問いかけられたアッシュは鼻を鳴らした後全身から黒い瘴気を纏わせて自身の得物であるヴァリアブルアクスを構えた。
「あの黒い瘴気は一体……」
「わからないけど……凄まじい”負”の霊圧を感じるから、恐らく”呪い”の類でしょうね。一体彼に何があって……―――いえ、今はそんな事を気にしている場合ではないわね。アッシュさん、でしたか。まずは落ち着いて私達の話を――――」
「―――無駄だ。こういった輩は説得に耳を貸さない。―――下がっていろ。その男の相手は俺かヨシュアがすべきだ。二人は手を出す必要はない。」
アッシュが纏っている瘴気を見てツーヤと共に警戒の表情をしたプリネはアッシュを説得しようとしたが、レーヴェがプリネとツーヤの前に出て制止の言葉をかけた後魔剣を構えた。
「レーヴェ………その、決して命を奪うような事はしてはダメよ……?」
「そのくらいの事は言われなくてもわかっている。」
「ハッ、大事な皇女サマの気を惹く為とはいえ、あのとんでもないイカした姉さんを容赦なく殺った奴の言う事とは思えねぇな。――――いや、さっきの会話から察するとその皇女サマはあの惨劇でくたばったテメェの黒髪の女と何か関係が――――」
プリネの嘆願に頷いたレーヴェの様子を見たアッシュは鼻を鳴らして嘲笑した後プリネに視線を向けかけたが
「―――それ以上口を開くな、半端者が。」
「あ……?」
目を細めて睨みつけてきたレーヴェの言葉を聞くとレーヴェを睨んだ。
「”今の俺”が剣を振るうのは”英雄王”のように人を超え、修羅と理を極めた存在に至るがため………しかしお前は、己の空虚を充たすがためにその鉄塊を俺に向けている。」
「………………………………」
「重き鉄塊を振るうことで哀
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