第29話
[5/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
でしょうけど、レン達はリィンお兄さん達―――シュバルツァー家を守る義務が二重の意味であるのだからね。」
「あら、その口ぶりですと交渉の余地はあると判断してよろしいのですか?」
「クスクス、それは”貴女達の態度次第”だと思うわよ?」
ミュゼの問いかけに対して小悪魔な笑みを浮かべて答えを誤魔化したレンはミュゼの元から去り
(ふふっ、話に聞いていた通り―――いえ、それ以上にやり辛い相手ですわね。ですが回りくどい事や小細工はせずに正面から攻めた方が可能性がある事がわかった事だけでも、収穫と判断して良さそうですわね。)
ミュゼは自分の元から去って行き、自分を待っていたエヴリーヌと合流してどこかへと向かって行くレンの後ろ姿を見つめながら苦笑した後真剣な表情を浮かべた。
「それにしても今回のハーメル村のお墓参りはかつてない程の賑やかなお墓参りになったのではないですか?」
「ふふっ、そうね。それどころか、ハーメル村が存在した頃もこんなにも多くの”外”の人々がハーメル村を訪れた事もなかったわね。」
「そうだな。……まあ、その理由がこの村の惨劇を起こした元凶の一人である”白面”が所属している結社の”実験”が原因である事は皮肉な話だがな―――――!…………」
ツーヤとプリネと共に廃墟内を歩いて回っていたレーヴェは何者の気配に気づくと立ち止まって目を細めて廃墟の一角を見つめ
「レーヴェ?急に立ち止まってどうしたの――――…………」
「……何者ですか?その廃墟の物陰に隠れているのはわかっています。」
レーヴェが立ち止まった理由を不思議に思ったプリネだったがすぐに何者かの気配を気づいて表情を引き締め、ツーヤはプリネの前に出て抜刀の構えでレーヴェとプリネが見つめている方向を見つめて呟いた。
「……ハッ、さすがは結社の元執行者とかつては”大陸最強”を誇っていたエレボニアをボロ負けさせた異世界の大国の英雄サマ達ってか?」
すると廃墟の物陰からアッシュが現れ
「貴方は確か第U分校の………」
「[組”戦術科”――――”闘神の息子”と”紅き暴君”の生徒の一人であり、”新Z組”と共に助太刀に現れたアッシュ・カーバイドか。俺達に何の用だ?」
アッシュを見たツーヤは目を丸くし、レーヴェは静かな表情でアッシュに問いかけた。
「クク……”何の用だ”、か。どうやらその様子だと本気でオレの事がわからねぇみてぇだな。――――大方テメェと一緒にまんまと逃げた黒髪の小僧もオレの事がわからねぇんだろうな。」
「”黒髪の小僧”ってまさか………」
「貴方、どうしてあの子の事を………それに”まんまと逃げた”って仰っていましたけど、まさかとは思いますが貴方は………」
アッシュがある人
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ