ほっほっほ、私のレベルは『 』です
[5/7]
[1]次 [9]前 最後 最初
プを発生させてしまったのである。
途端眩いまでの魔法陣の光が目の前に現れ、最強にして、最凶な魔物が姿を現した。
その名を"ベヒモス"
かつて最強と名高い勇者でさえ歯が立たなかったとされる正真正銘の化け物である。
「グルァァァァァアアア!!」
「メルドさん!やはり俺たちも何とかしてあいつをっ!」
「馬鹿野郎!言ったはずだ!あのベヒモスは正真正銘の化け物だ!今のお前たちが敵う相手ではない!」
「ですがっ!?」
勇者である天之河光輝はメルド団長に何度も諫言する。
だがどうあがいたところで眼前の化け物に敵う道理など存在しないのも事実。
「もうダメだ…おしまいだぁ…」
「逃げろ!敵うわけがない!」
「嫌ああぁぁァー!!」
辺りは瞬く間に阿鼻叫喚の図へと変わり、誰もが絶望の声を上げた刹那─
─後方から一条の紅き光線が天之河光輝の頬をかすめベヒモスへと直撃した─
「失礼、やはり手が滑ってしまいました。ですが、これは迷宮に入って早々随分とした挨拶ですねぇ。」
後ろを振り返れば4ヶ月もの間行方をくらましていた冷凍の姿があった。
ベヒモスは冷凍の攻撃を受け、此方に向けていた敵意を霧散させる。
「ほーっほっほ、お怒りの所失礼しますよ。」
冷凍は右手の人差し指を前方へと掲げ、不可視の攻撃を放った。
ベヒモスは反応することもできずにその巨体を揺らす。
何が起きたのか理解できていない表情だ。
「ほぉ、流石は最強の勇者を打ち破った怪物です。なかなか頑張りますねぇ。ご立派ですよ。」
「そんな貴方に敬意を表しまして─」
その一方的な攻撃はなおも続く。
冷凍の独壇場という形で。
「ほっほっほっほ。そろそろ貴方の怒りとやらを私にぶつけてみせてください。─出来るものならねー!ほーっほっほ!!」
「グァッ!?ゴッ!?」
冷凍は幾度もその指先から凝縮されたエネルギーを放ちに放つ。
それらは全て一つの例外もなくベヒモスの胸・腹・腕。足と体の至る箇所に直撃した。
その度に目の前の怪物は悲鳴を上げ、為す術無く紅き光線をその身に受けざるを得ない。
遂にベヒモスはその巨体を崩し、膝を地につけた。
既に満身創痍の状態と言っても過言ではない。
「反撃が無くては面白みもありませんね。」
そんなベヒモスの様子に嘆息した冷凍は前方へと手をかざし─
「─そろそろ止めといきましょうか?殺さない程度にね?」
このフロアとクラスメイト達を巻き込まないレベルに調整したエネルギーの塊を─
「さようなら、ベヒモスさん?はァ
[1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ