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悲劇で終わりの物語ではない - 凍結 -
Fate Apocrypha編
聖杯大戦開幕 ─再会─
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を前方に掲げ、召喚の詠唱を続行する。




誓いを此処に

我は常世総ての善と成る者

我は常世総ての悪を敷く者

されど汝はその眼を混沌に曇らせ侍るべし

汝、狂乱の檻に囚われし者。我はその鎖を手繰る者

汝三大の言霊を纏う七天

抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ───!』

 
 周囲を神秘的な光が照らし出し、召喚に応じた『黒』のサーヴァントたちが現界した。


『召喚の招きに従い参上した。我ら黒のサーヴァント。我らの運命はユグドミレニアと共にあり、我らの剣は貴方方の剣である。』

 こうして『黒』の陣営のサーヴァントが出揃った。





 同時刻、何処の墓地にて─

「我が名はモードレッド!騎士王アーサー・ペンドラゴンの正当なる後継者!」

 ある一人のネクロマンサーも召喚を成功させる。






 『黒』の陣営に続く『赤』の陣営の7騎も召喚。

 『聖杯大戦』が今此処に勃発する。







▽△▽△▽△▽△







 事後処理を終えたウィス。

 瀕死の重傷を負っていた女性は無事助けだした。助けだした女性、六導玲霞は部屋の向こうで自身のサーヴァントと戯れている。

 今この室内にいるのはウィスと六導玲霞、彼女のサーヴァントであるジャック・ザ・リッパーの3人。

 この場にいる3人は既に聖杯戦争が催されるルーマニアへと発つ準備はできている。そんな中ウィスは此度の聖杯戦争の実態を知るべくルーマニア周辺へと気を張り巡らせていた。

 そんなウィスの知覚範囲に引っ掛かる気が一つ。

「─。」

 この気は──

やはりこの気は間違いない、ジャンヌのものだ。

 サーヴァントとして召喚されたのだろうか。

いや、違う。

──これは現世の人間を憑代に現界しているのか。

 霊格適性

 魔力適性

 その他諸々の適性が全てジャンヌと類似している。如何なる理由で英霊としてではなく現世の人間を憑代にしているのだろうか。疑問は尽きない。

 ウィスはより深く、繊細に、知覚範囲をルーマニアの細部へと広げていく。

 ジャンヌ以外に知覚できる気はモードレッド、アタランテ、カルナ、ジークフリート、ケイローン、アキレウス、ヴラドの計7つ。

 他7人は知らない気だ。サーヴァントの数が正規の聖杯戦争と比べ多すぎる。やはり懸念した通り此度の聖杯戦争はどこかいびつだ。

 より一層気を引き締めなければならないだろう。

 だが先ずはジャンヌを迎えにいかなければならない。現世に現界したというのに聖杯戦争の舞台からジャンヌはかなり離れている。

 第一優先はジャンヌ。次いで
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