旧校舎のディアボロス&戦闘校舎のフェニックス
邂逅
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る手が。
薄れゆく意識のなか彼女が見たのは崩れ落ちる自身を支えながら此方を見据える紅き瞳の男性であった。
▽△▽△▽△▽△
はぐれ悪魔バイザーの討伐を命じられたグレモリー眷属。だが彼らの目の前には更地と化した焦土しか存在していなかった。既に全ての不祥事は片付いた後である。
周囲一体は何かとてつもない膨大な力で消滅されたがごとく抉れている。物音一つ聞こえない惨状だ。
「うエエェー!?」
「部長これは?」
「これは…、ただごとじゃないわね。」
瞬時に身を固めるグレモリー眷属たち。恐らくこの惨状でははぐれ悪魔バイザーは既にこと切れているだろう。だがそれ以上に脅威となる存在がこの場にいるはずだ。
「─来たか。」
『!?』
周囲一帯に響く声。
いる。
確かに。
自分たちの目の前に。この惨状を作り出した張本人が。
「成程。この惨状を作り出したのはあなたというわけね。」
「─。」
リアスの問いに眼前の男は何も答えない。見れば男は一人の女性を抱え目の前にて佇んでいた。
男は閉じられた瞳を開け、その紅く光る眼を闇に晒す。
「闇の中で光るその眼……。」
「部長…。」
「ええ、ただ者ではないわね。」
「彼はまさか─。」
騎士である木場祐斗は神器にて作り出した剣を己の主を守るべく構える。ただ一人、姫島朱乃は眼前の男に既視感にも似た感情を呼び起こされていた。
交錯する視線。
緊迫さを増していく雰囲気。
眼前の男はそんな周囲の雰囲気に全く動じることなくリアスたちに静かに歩を進めてきた。
「皆、来るわよ!?」
『ッ!』
主の言葉により各自臨戦態勢を取るリアスたち。最近悪魔となった兵藤一誠だけは唯一現状を理解できずに困惑していたが。
一歩
一歩
また一歩とその男は此方に近付き─
気付けばリアスたちの間に佇んでいた。
『!?』
一瞬たりとも眼前の男から目を離したつもりはなかった。だが目の前の男の姿は虚空へと消え、気付けば自分たちの傍に移動している。正に神速。瞬きも許さない程の速度による高速移動である。
誰一人として反応することさえできなかったことに驚きを隠せない。
男の超然たる雰囲気に当てられその場から誰もが動けない。そんなリアスたちを気に留めることなくその男は歩を進め、後方にて目を大きく開き驚愕を隠せない様子の姫島朱乃に近付いて行った。
「あなたはまさかっ…。」
見れば彼らの中で姫島は唯一戦闘態勢を取らず、目の前の男を先程から呆然
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