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霊群の杜
両面宿儺
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も好みも生き方もまるで違うのに、まるで同じ何かの裏表のように俺達は。
『……さぁねぇ』
「まるで、アレみたいだな。何だっけあれ…あの、顔が二つあって腕が4本だかの…妖怪だか神だかの」
『あぁ、アレか』
くっくっく…と笑う声が聞こえた。何なんだお前、友達が死のうってのにその笑いは。お前は全く、昔から……


目が覚めた時、胸をぐっと締め付けるような郷愁に満たされていた。


何だよー朝から変な夢だわーテンション下がるわー、あー熱下がってないわー…などと呟きながら、傍らに投げ出されたスマホを手に取る。奉からの返信が入っていた。


『両面宿儺の、片割れかもな』


「俺が、奉の」
妙にストンと、腑に落ちた。
異国の神がその地にトラブルなく定着する為に、潜伏させた『受け皿』的な人格。それは平凡であればあるほど……。
―――そうか、俺が酷く平凡なのは。
俺は奉本人ですら気付いていない、もしくは覚えていない神の片割れなのだろうか。

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