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転生とらぶる
ペルソナ3
1997話
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だろう。
 これがもっと田舎に住んでいるのであれば、草原が赤く染まっている光景を見ても、ここまで驚いたりといった真似はしないのだろうが。

「いい景色だ。こういうのをカメラとかで撮っておけば、もしかしたら写真のコンクールで優勝したり出来るかもな」
「え? ……あはは。アルマーさんでもそんな冗談を言うんですね」

 天田にあっさりと笑って流された。
 いや、別に冗談とかそういうつもりはなく、普通に本気で言ったんだが。

「そうか? まぁ、そうかもしれないな。……ただ、こういう景色を見ているのと、自分の中にある鬱々とした何かとかは、どうでもよくなるよな」
「……え?」

 天田の口から出た驚きの言葉は、先程と同じ。
 ただし、先程と違うのは完全に意表を突かれたといったものだった事だろう。

「どうした?」
「いえ、その……何でもないです」

 やっぱり天田の中には、荒垣に対する復讐心は残っているか。
 今はまだ荒垣が復讐の対象だと分かってはいないようだが、それがいつまで続くのかというのは、正直なところ分からない。
 それこそ、明日にでも荒垣が自分の復讐相手だと、そう認識してしまってもおかしくはないのだから。

『……』

 そのまま、俺と天田は黙って草原を赤く染めている太陽が沈んでいくのを眺める。
 ここで何か言えば良かったのかもしれないが、ここで何かを言うと、それが妙な方向に行きかねないような気がしたのも事実だ。
 なので、結局俺は天田と共に黙って夕日が沈むのを眺めるしかなかった。
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