暁 〜小説投稿サイト〜
武装神姫 〜心と心の最前線(Front Line)〜
第一章 『ユウナ』
第2話 戦い
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
れており、軽量化された武装を施している。型名に『コマンド』と付くだけあり、武装状態の風貌は特殊部隊の突入隊員を連想するものがある。ゲンさんは神姫バトルにライドオンシステムが実装され始めた時からその神姫を所持していたらしい。それにしてもギャラリーが多い。あいの言うとおりゲンさんは声が大きい。あっという間にイベントか何かだと勘違いした人達が集まってきてしまうのだろう。彼に勝てる自信はないがこのギャラリーだ。逃げ切ることは難しそうだ。

 「ゲンさん、あいさん。こんにちは。皆さんを退屈させないためにもバトルの準備を始めましょうか!」

 結奈はノリノリだった。この展開は私に厳しい。今日は初めて自分で調整をかけたレールアクションを使う予定だった。まずはシミュレーションからと思っていたが・・・、いきなり実践できるものなのだろうか。神姫バトルを行う専用の筐体に神姫をセットし武装をしていく。マスター側は専用のヘッドギアを装着し備える。

 「RIDE ON」 「READY GO!!」

 開幕から攻め立てようと接近するレールアクションを使った。『あい』の装備は機関銃にナイフ。中距離からの盾を構えながらの接近、ナイフで近距離戦が行えるという突入隊員さながらである。レールアクションを途中で崩され、そのままあいの射程圏内で翻弄される。いつの間にか目前まで接近しているのに気づかず近距離戦に持ち込まれた。最初は自ら近距離戦に向かおうとしていたのに相手のペースで来られると思うように立ち回ることができないのがもどかしい。なんとかナイフの剣戟をシールドで受け流し反撃に回れる隙ができた。その時だ。あいは盾を自身の目の前に構えた。おそらくそのまま攻撃が来ると思ったのだろう。今ならこちらの様子を伺うことはできないはず・・・。このチャンスを逃さないために新しく調整をかけたレールアクションを使う。あいのその行動が罠だとも知らずに・・・。ブーストを多用しての高速多段移動からの攻撃である。道筋としてはまずその場で急上昇、相手の上空を多段で水平移動、相手の背後に立ち回れる位置に来たとき、一気に急降下し連続切りを行うという手はずなのだが・・・。

 「マスター! スピードが足りていません! もう見切られています! 回避を! 
・・・っ!?」

 しまった・・・。結奈と意思が違えてしまった。レールアクションに乗った移動がうまくいかない。ブーストを多用してしまうことを結奈はぎりぎりで気づいたが、あいはもう近くまで接近していた。無理な姿勢からの回避により残りのブーストを使い切ってしまった。回避の時間もいつもより短い。回復するまでにはしばらく時間がいる。

 「そこです!」

 隙を作るつもりはなかった。だが高出力なゆえに失敗してしまったときのことを想定しきれていなかった。あ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ