ペルソナ3
1996話
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ペットボトルのジュースを渡す。
一応リンゴ100%なので、身体に悪いって事はない筈だ。
それを言うのなら、それこそ日本では身体に悪い飲み物なんて殆ど売ってないが。
ああ、でもコーヒーとアルコールは俺が好きじゃない事もあって、売ってなくてもいいけどな。
「えっと、ありがとうございます」
そう言い、取りあえずといった様子で蓋を開けてジュースを飲む天田。
だが、部屋の中が暑いせいか、一口飲むと、そのまま二口、三口と飲んでいく。
そうして一段落したところで、改めて俺は天田に尋ねる。
「で? 俺に何の用件だ? 武器が槍だからって話だったが」
「はい。……その、僕を鍛えて欲しいんです」
「……は?」
いきなり何を言う?
天田の言葉を聞いて、最初に思ったのはそれだった。
実際、何でいきなりそんな事を口にしたのか、理解出来なかったからだ。
いや、勿論俺も自分の強さには相応の自信がある。
幾多もの戦場を潜り抜け、勝ち続けてきた俺が弱いとは自分でも思わない。
だが……それでも、天田にそんな事が分かるとは思わない。
天田に戦闘の才能があるのかどうかは分からないが、何故俺がそれを? と。
「頼む相手が違ってるだろ。俺はペルソナ使いじゃない。お前が強くなる為に必要なのは、ペルソナ使いだ。俺じゃなくてな」
「いえ、僕がアルマーさんに鍛えて欲しいのは、ペルソナを使っての戦闘ではなく……僕自身が強くなりたいからです。そして、それが一番効率的に出来るのは、僕と同じ槍を使うアルマーさんしかいないと、そう思いました」
決意を込めた視線で、天田はそう告げるのだった。
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