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転生とらぶる
ペルソナ3
1996話
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かりに視線を向ける。
 すると、ゆかりも俺の方を見ていたのだろう。視線が交わる。
 だが、すぐにゆかりは友近の方を見てから、そっと視線を逸らす。
 ……まぁ、友近の性格を考えれば、ここで俺とゆかりが付き合ってるって話を聞かされれば、こっちにまで嫉妬の視線が向けられるのは間違いないだろうしな。
 それに、友近は叶の件もあるし。
 寧ろ、これは空元気に近いのかもしれない。
 そんな風に思いながら、俺は友近の話に付き合うのだった。





「アルマーさん!」
「……おう?」

 聞こえてきた声に、視線を向ける。
 新学期初日も終わり、本来ならゆかりと一緒にどこかに行きたいと思っていたのだが、今日は部活があるという事で、ゆかりは一緒にいない。
 順平と宮本は剣道部に向かい、有里は山岸と2人だけでどこかに行った。
 友近は、何だか幼馴染みがトラブルに巻き込まれたとか何とかって事で、そっちに向かった。
 一応友近に俺も行くか? と聞きはしたのだが、友近は自分だけでどうにかすると、そう言われた。
 多少気になったが、友近がそう言うのであれば……という事で、特に急ぎの仕事もない俺は、スーパーによって買い物でもしようと、そう思っていたのだが……月光館学園の校門から出たところで、そう声を掛けられたのだ。
 そうして声のした方を見ると、そこにいたのは小柄な人影、天田だ。

「天田? どうしたんだ? 美鶴か真田に用事か? 有里と山岸はもう帰ったけど」

 ここで順平の名前が出てこないのは、微妙に頼りにならないという印象を俺が順平に抱いているからだろう。
 いや、それはあくまでも印象で、実際には順平は剣道部で鍛えた事もあって、かなり強くなってるんだが。
 強豪と呼ばれている剣道部でも、次期レギュラー間違いないと言われてるらしいし。
 もっとも、順平が剣道部に所属しているのは、あくまでもシャドウとの戦いの為だ。
 本気で剣道をやるという訳ではないので、多分レギュラーを打診されても断るような気がする。
 そんな風に思いながら天田の返事を待つが、その口から出て来たのは俺に取って完全に予想外の言葉だった。

「いえ、今日はアルマーさんに用事があったんです」
「……俺に?」

 俺と天田の関係というのは、限りなく薄い。
 そもそも、天田はまだ小学生で、俺が通っているのは月光館学園だ。
 巌戸台分寮に住んでいる天田と違い、俺は別のアパートに住んでいる。
 S.E.E.Sに所属している天田だが、俺は美鶴達とは別の勢力という扱いになっている。
 ……同じような行動をしていながら、ここまで関係性が薄い相手というのもちょっと珍しい。
 そんな中、敢えて俺と天田の関係性を上げるとすれば……荒垣関係の事だろう。
 天田の事が
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