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提督はBarにいる。
艦娘とスイーツと提督と・23
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てモンじゃねぇから」




「このシュークリームに近い生地、中のフワフワ生クリーム、そして周りにはチョコ!正に攻守最強っぽい!」

「……へん、お子ちゃまめ」

 俺のボソッと言った呟きを聴き逃さなかったらしく、夕立の眉間に皺が寄る。

「提督さん、今なんか言った?」

「あぁ言ったぞ?確かに円ゼルフレンチは美味いさ。……だが、所詮それはシュー生地とクリーム、チョコの組み合わせによる美味さだ。シンプルに生地の美味さで勝負してるぽんデリングには及ばん」

 自分の好きなドーナツを『地味』と貶されたからな、俺も少しムキになっている。

「む〜……提督さんに喧嘩を売られるとは思ってなかったっぽい」

「他人の好みを地味とか言うからだバカタレ」

 2人の間に散る火花。正に一触即発……かと思いきや、夕立が視線を外して傍らの牛乳を啜る。

「ん、どうした?喧嘩なら買うぞ?」

「やめとくっぽい。いつかはてーとくさんに勝ちたいけど、今じゃないっぽいもん。それに、今はドーナツを楽しむ方が有意義っぽい」

「……確かにな」

 実は、ちょっと夕立を試した部分もあった。改二に成り立ての頃は自分でも感情のコントロールが上手く出来ていなかったせいか、少しでも苛立つ事があると何かに当たったりしていた……ある意味反抗期のような時期もあったりしたが、今は自分の感情にしっかりと折り合いを付けてコントロール出来ているようだ。

「そう言えばてーとくさん、夕立、最近海外ドラマにはまってるっぽい!」

「へぇ、そうなのか。『24』とか『プリズンブレイク』とかか?」

「う〜ん、それも見たけど……一番面白かったのは『コールドケース』かな?」

「へぇ、そりゃ意外だな」

 コールドケースと言えば、日本で言う『迷宮入り』した事件を専門に扱う刑事の活躍を描いた海外ドラマだ。なんと言うか、夕立がアクション物じゃなくてミステリーにハマったのが意外に感じた。

「むぅ、それはどういう意味っぽい?失礼しちゃうっぽい!」

「いや、すまんすまん。で、ドーナツ食べながら何でいきなり海外ドラマの話になるんだ?」

「あのね、アメリカのお巡りさん達ってみんなドーナツ食べてるっぽい。あれは何で?」





 確かに、アメリカのドラマや映画を見ていると、アメリカの警官が休憩時間や朝飯の代わりにドーナツを買い求めたり食べているシーンをよく見かける。それはアメリカの人達にとって『警官がドーナツを食べている』又は『ドーナツショップに制服でいる』というのが日常の光景だからだ。それは何故か?

「あぁ、それな?昔俺も気になって、調べた事があるんだ。実はな、アメリカの大手ドーナツチェーンの『ダンキンドーナツ』がとあるキャン
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