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真田十勇士
巻ノ百二十八 真田丸の戦その十三
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な」
「真田丸なくしては大坂城の弱みが出てしまう」
「その弱みを補っている出城だというのに」
「その出城がなくなっては本末転倒ですな」
「だからじゃ」
 それ故にというのだ。
「拙者はここを守る、だからお主達と大助でじゃ」
「それがしもですか」
「うむ、行って来るのじゃ」
 大助にも顔を向けて告げた。
「よいな、そしてな」
「幕府の軍勢をですな」
「さらに打ち破る」
「そうするのですな」
「そうして流れをさらにこちらに寄せるのじゃ」
 幸村はこう言ってだ、後藤達と軍議を進めていった。そのうえで再び戦にかかるのだった。真田丸の勝ちで満足せず。


巻ノ百二十八   完


                   2017・10・25
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