戦車は愛と正義を否定する 前編
[7/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ございます。
主君からそのように伝えよと仰せつかりました』
「畜生おおおっ! 地獄にでも落ちろ!」
『我々はそこの住人でございますれば。
いやいや、ぱふぇなるものは、大層身体にお悪うございますな』
それについては、まったくの事実である。
健康に留意するもの、特に男性は、決してパフェなどに手を出してはいけない。
毒である以前に婦女子のお菓子だ。恥ずかしいこときわまりない。
だが、「パフェ中毒」の種は尽きないようで、この国では鬼盛り競争が続いている。
嘆かわしいことだ。
なお、パフェを食えば不倶戴天の仇敵二名と日和見の三者が和解すると言われているが、それは山本玲(※某一次創作の方)による捏造である。
パフェを食うぐらいで平和が来たら、誰も苦労はしない。
「さっさと次の試練とかの準備をしろ!」
半分八つ当たり気味に命じる玖波。
少年悪魔は無表情のまま、まるでからくり人形のように、いったん部屋から退出する。
10分ほどたってから、玖波の豪華子ども部屋にもどってきた少年悪魔は、次の試練の準備が整ったと報告する。
「で、今度は何をしろと言うんだ?」
少年悪魔は手をテーブルの上にかざして、なにやら呪文らしきものを口の中で唱える。
テーブルの上に自然にあらざる光が浮かび上がり、やがてそれは6つに分かれて同じ大きさの長方形に凝縮し、光が消えると同時に6枚のカードになった。
6人の女性らしき人物の写真? ではないかと思えるものだ。
『この中に、女性ではないものがあるそうです。
それをひと目で当てて見せよとの、マスターの仰せでした』
<i7628|42735>
玖波には、こんなバレバレのがいる時点で終わりだろうと思った。
どう見ても男の女装としか思えないのが1枚ある。
彼は、とても審美眼には自信があった。
祖父の所に出入りする骨董商が持ちこむ書画のたぐいに贋作があると、ひと目で見抜く。
美術品のたぐいなら、少し見ただけでだいたいの値段はわかるのだ。
これも、特権階級のたしなみである。聖グロの連中もこれ(だけ)は認めていた。
『おわかりでしょうか?』
「簡単すぎる。この一番左だ。
それの右二枚はガキっぽそうだが、どちらも高校三年だ。
そのさらに右は、単なるスポーツ刈り。
その右は一瞬これかと思わされるが、脳筋でメスゴリラだというだけだ。
というより、ツインテールチビのぞいて3人とも有名人じゃないか。
あからさまな引っかけすぎて、かえって白けるぞ」
少年悪魔は、人形のように静止したまま、しばらく黙っていた。
10秒もたってから、口だけ動かして玖波に返答する。
『うけたまわりました。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ