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嗤うせぇるすガキども
とある地獄の断罪台帳 2/2ページ
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だな』

 しかしながら、さすがに魔界の住民をだませるほどの傑物でもないようだ。
 というよりも、肝心なところが抜けている残念な人間と言っていい。
 せいぜい小悪党だ。
 悪魔を手玉に取れるような大統領や、地獄大元帥や、装弾筒付有翼安定徹甲脳筋とかを相手に戦ったのが悪かった。
 しかもこいつら、日頃かぶっていた猫やナマケモノを投げ捨てた神化モードだった。
 使い魔たちの主人も言っている。
 あいつらには最後の大隊や隔離大隊もかなわないだろうと。

『外見がどうということにゃい分、内に抱え込んだ毒がものすごいんだろうにゃー』
『魔族でさえひるむ瘴気だな。人間じゃたまったもんじゃないな』

 大洗連合に敗北した文科省キャリア官僚のこの男がなぜ無間地獄にいるのかはわからない。
 ただ、まちがいなく言えることは、こいつが事が成らなかったからと言って自裁するような、殊勝な男ではないと言うことだけだ。(では、結論は一つしかない……)

『じゃあ、圧搾機を作動させるぞ』

 ハエの魔物が制御板を作動させると、チューブの上から物理世界最強の金属「超合金Z」で作られたハンマーが、音速の10倍で降ってきた。
(なお、「超合金Z」と「ルナ・チタニウム」の軍事利用は、ジュネーブ条約違反である)
 もはやユゴニオ弾性限界がどうのというレベルじゃない。
 人間は最初から80%液体だし。唯一の固体部分である骨すらあっけなく液状化し、男だったものは精製機にかけられる。
 そしてハンマーがゆっくり昇っていくと、あとにはまた件の文科省が再生している。
 それを延々と繰り返すのである。三次元世界が終焉するまで。
 無間地獄は伊達じゃない……。



 二匹は、精製機が作成した「原材料」のどこが問題なのか調べようと、フラスコにとったそれを、プラント内の分析室に持ち込んで検査中だ。

『分光スペクトル分析によると、この材質のうち可食部分は5%以下と出たな』
『のこりはほぼ環境汚染物質にゃ。
 こんにゃもので食料品に使われるものを精錬して、地上に流通させたら
 主人のマスターが地上のテレビ局で「冷」罪会見開かなきゃならにゃいところだにゃ。
 俺は思うんだがにゃ、こいつとプラウダ風紀いいんかい?の配置をチェンジしたらどうにゃ?
 こいつは水分少なめみたいだから、良く燃えそうにゃ。
 プラウダ風紀いいんかい?の方が、脂が取れるんじゃにゃいかにゃ?』
『冗談じゃない。あんなワックス質だらけの脂、人間に食わせたらみんな食中毒だぞ。
 炉の温度を限界まで上げればすすも出ないようだから、あのままでいい』
『それならコイツの95%の汚染部分はどうするのにゃ?』
『うーん……』

 ハエの魔物は、タブレットを使って解決策を検索し始めた
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