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NARUTO 桃風伝小話集
その29
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うことを良く聞くようにさせるには、どうするのが一番効果的か、と。

忍を辞めさせるのが一番だが、現状、それは不可能だ。
暁とかいう、兄が属している組織に、ナルトは九尾目当てで狙われている。
そしてナルトが既に九尾の人柱力である以上、ナルトの生に平穏は無い。
サスケにもそれは分かっている。
しかし、許容は出来ない。

ナルトは本来、争い事が嫌いだ。
女なのだから当然だ。
可愛らしい物や綺麗な物に目を輝かせても、決してそれに触れたり、手折ろうとはしない甘い奴でもある。
徹底的に忍には向いていない要素ばかりを、本来のナルトは持ち合わせているのに。

ナルトの腹の中の九尾のせいで、ナルトは忍として生きざるを得ない。
そして、人が生きる為には、理由が必要だ。

サスケにはそれが良く分かる。
だからナルトの憎悪も理解できる。
そして、それもまた気に入らない。
何も考えずに笑っているのが、ナルトには似合うのに。

せめて大人しくサスケに守らせてくれれば良いのに、ナルトはサスケに頼ろうとせず、ナルトこそがサスケを護ろうと動いてくる。
その気持ち自体は、まあ、悪い気はしないが、サスケにだって、男としてのプライドがある。
何より、無意識にナルトがサスケを頼りにならないと断じているようで不快だし、気に食わない。
ナルトの境遇故に自立心が強い事を差し引いても、やはり面白くない。

ナルトにサスケは男だと認識させるには、やっぱり、はっきりとサスケの嫁に来いと告げてしまうのが良いのだろうか。
その方が色々と手っ取り早いだろうし。

だがしかし。
それにも一抹の不安が過る。

色々と自覚に乏しいナルトは、際どい事をあっけらかんと口走り、そんなナルトに、サスケが自分とナルトの性別の違いから、ナルトが口走った事の際どさを自分で推し量れるように促してやったのに、きょとんとするばかりで全く意味を解していなかった。
どんな馬鹿でも理解できるように、ナルトとサスケは同性ではなく、異性なのだとはっきり伝えてやっていたのに。

あの時のように、ナルトに嫁に来いとはっきり言っても、全く伝わらないのではないかという懸念がどうしても消えていかない。
ナルトには、言葉ではなく、行動で理解させた方が良いのだろうか。
幸い、ナルトは、サスケとの肉体的な接触を好んでいるし。

だが、サスケは婚姻前の男女が同衾するのは問題だと思うし、血継限界を宿すうちは一族として、その様に教え込まれている。
ナルトが同性であるのなら、ナルトのサスケと同衾したいという下らなくて他愛ない子供じみた幼い願いを、サスケの気が向けば叶えてやるくらいはやぶさかではないと思わないでもないが、あいにくナルトは男ではなく女だ。

そしてサスケは、血継限界をその身に宿す一
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