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NARUTO 桃風伝小話集
その28
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とも」

その表情が一番、ナルトの母親に似ていると伝えられるようになるのは何時頃だろうか。
取り合えず、ミナトの傍で笑っていたクシナと同じ顔をするようになるまでは、まだまだ伝える気にはなれない。

サスケはナルトを囲い込む事を決めたようだが、今のナルトがサスケに向ける表情は、リンがオビトに向けていた物に近い。
そして、オビトがずっと見ていたリンが、自分に向けてくれていた感情は。
そして、だからこそ自分は。

そこまで考えて、カカシは自分の中の感傷を断ち切って、目の前のナルトに向き直った。

「取り合えず、ちゃんと土遁は教えてあげるから、その前に、お前はきっちり風遁を発動させられるようになりなさいね。それが土遁を教える条件だ」
「えーーーー!!!!」

すっかり土遁を教わる気満々だったのだろう。
滅多にない、心底愕然とした表情で、ナルトはらしくない絶叫をあげた。
その表情にカカシの悪戯心が刺激されてくる。
そういえば、ナルトにはつい先日サクラと一緒におちょくられた礼がまだだったことだし。

「教えてあげないとは言ってないんだから、我慢しなさい!今日の修行は風遁の修行!いいね?」
「はあい…」

サスケやナルトが全面的に信を置いているアカデミー教師を真似て強く言えば、ナルトは拗ねた様子で唇を尖らせ、そのまま素直に引き下がった。
大人しく言う事を聞く態勢をとった可愛いらしいナルトに、やはりまだまだ子供だなあと、カカシはこっそりと目を細めて小さく笑った。
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