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NARUTO 桃風伝小話集
その26
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暇をとられては如何ですか?そして、ナルトやサスケと話をしてみるのはどうでしょう。先生はもう居ませんが、先生が繋いだ里の未来はナルトに繋がっています。それに、ナルトを言葉で止められるのは、おそらく現状ではサスケだけのはず。サスケの離反を招くことがあれば、ナルトもきっと続くでしょう。そしてその逆も然りです。あの子達の現状は、報告通りですから。不甲斐ないこの身が嫌になることも多いですが、あの二人を見ていると、きっとあの子達は何があっても二人ならば大丈夫だと思えなくもないんです。ナルトはサスケの前だと子供らしく無邪気に笑ってますからね。サスケの方は素直じゃないので、内心どうだか分かりませんが」

そう言いつつも、いつぞやの任務中のアクシデントが思い起こされる。
動揺して赤く染まったサスケの顔と、今回の件。
サスケの中でどんな変化が起こるか、見物ではあった。

現に異変は現れている。
ナルトがサスケを頼ろうとすると、サスケは動揺してナルトを咄嗟に突き放そうとする。
そして、突き放しきれずに硬直して複雑な表情で黙り込む。
それがいつものサスケとナルトの距離だった。

なのに。

サスケの突き放しは、波の国で過ごしていた間に、いつの間にか口先だけの物に変わっていた。
それは今までのサスケには見られなかった反応だ。
そして、その変化にサクラは敏感に反応し、サクラとサスケの間には気まずい空気が流れている。

明らかなそんな変化に気付いてないのはナルト一人だ。
全く、どうなることやら。

「ふふ。あの子は自分が女だと言うことの自覚がどうも欠けておるからの。ワシの家にサスケを引き取った頃から、サスケはそれで苦労しておった。サスケには、ナルトに呼び出された自来也の奴が、サスケに対面直後に早々に口を滑らせおっての。だと言うのに、夜毎魘されるサスケを案じて様子を見に行くついでに、ナルトは誰かと共に寝る事の心地よさに味を占めてしまってな。毎夜毎夜サスケの布団に潜り込むようになってしまいおったんじゃ。それに気付いて目覚めたサスケがナルトに向かって喚きたてて、毎晩えらい騒ぎになったもんじゃ。全く。幾つになっても、あやつは録な事をせん…」

呆れたように溜め息を吐いたヒルゼンは、直ぐに自嘲に顔を曇らせた。

「最も、ナルトの自覚に欠けておるのは、ワシがあの子を表向き男としてしまったからだがの…。だが、里人のナルトへの扱いや態度を見るに、それは賢明な判断だったとワシは思っている。しかし、あそこまで徹底させるつもりはなかったんじゃ。だというのに、バカ息子が幼いナルトに要らんことを吹き込んでしまいよって。お陰でナルトの情操教育が中途半端なままになってしまっておる。うちはミコトの尽力で、予定と狂ったナルトの情操面に修正はされたが、まだまだ足りないと言わざ
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