ペルソナ3
1994話
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食べるのが好きな奴とか、大食いの奴、もしくは部活帰りの生徒とかなら、もっと食えるだろうけど。
ともあれ、そんなメニューを頼む。
大食いチャレンジのメニューとかなら、何回でもチャレンジするんだが。
荒垣も俺の食べる量については分かっているので、ジャンボエビフライセットを頼んでも、少しだけ反応したが、特に文句を言うような事はない。
いや、寧ろ納得すらしていた。
ちなみに荒垣が注文したのは、ハンバーグ付きのミックスフライセット。
こちらもまた、それなりの金額がする代物だ。
俺が頼んだエビフライ程ではないが、それなりに大きなエビフライと牡蠣フライ、イカフライ、カニクリームコロッケといった揚げ物料理があり、ボリューム的にはかなりのものだ。
それでいて値段は1280円と結構お得なんだよな。
ともあれ、俺と荒垣がそれぞれ注文し……そうして店員が夏には嬉しい氷水を置いていったところで、やがて荒垣が口を開く。
「急に呼び出して悪いな」
「いや、それは構わないさ。それより、そっちこそ病院はもういいのか?」
意識不明の状態から回復して、まだ数日だ。
普通であれば、こんなに早く退院など出来ないだろう。
……まぁ、影時間とかに関わってる時点で、到底普通とは言えないのだが。
実際、病院の方では色々と騒ぎになりかけたという話は聞いているが、桐条グループの力でその辺りはどうにかしたらしい。
「構わねえよ。アクセルのあの魔法薬だったか? あれのおかげで、全く問題ねえしな。それより……」
そこで一旦言葉を切った荒垣は店の中を見て、誰も自分達に注目してないのを確認し、それから再び口を開く。
「面倒な話は、料理が来る前に済ませておくか。……アクセル、お前の持っていた、イクシールとかいう貴重な魔法薬で俺は治った。お前には感謝している。けど……悪いが、ここで我が儘を言わせてくれ」
「我が儘?」
「ああ。……明彦達と行動を共にしたい」
「何でいきなり急にそんな気まぐれを起こしたのか、聞いてもいいか?」
そう尋ねると、荒垣は沈黙する。
言いたくないのか、それとも単純に言えないのか。
その理由はともあれ、何らかの理由があるのは間違いないだろう。
「まぁ、元々荒垣が俺達と行動を共にしていたのは、半ば成り行きからだ。ゆかりのペルソナに関してのアドバイスを貰うとかな。……だが、それでも、何だかんだとここまで一緒にやってきた以上、もし抜けるんならその理由は聞かせて貰いたい。そう思うのは間違ってるか?」
「……いや、間違ってはいねえよ。そうだな、今まで世話になったんだ。アクセルには言っておいた方がいいかもしれねえな」
気分を切り替えるようにコップの水を飲むと、荒垣はやがて重い様子口を開く。
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