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コバピーハザード!
第四章「反撃…できるか…?」
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一斉にそう叫ぶと、ぶち壊した扉からワラワラと湧き出してきた。
「オマージュかよっ!」
 溢れでる擬きをかわしつつ逃げようとしたとき、メラの目がキラリと光り、そして…
「ハハハハハハハハ…!」
 なぜか高笑いをしながら、自慢の水鉄砲を乱射し始めた。よっぽどこれが遣りたかったんだろうなぁ…。
 その乱射された水にやられたコピー達は、ある擬きは真の姿に、またある擬きは「ウッキョ!」と叫びながらにげだした。
「さすがに…いつ見ても気味悪ぃなぁ…。」
「けぃ…それをお前が言うな…。」
 僕はけぃをジトッと睨み付けて言った。ま、確かに気味悪い光景だけど、取り敢えず自分の姿なわけ
だし…そこだけは擁護せねばなるまい。
「よっしゃ!これで時間稼ぎになるゼッ!メラのオッサンも役に立つじゃねぇか。どっかの博士と違ってな。」
 みほ殿はバカ笑いしながらそう言うと、メラと博士が同時に怒鳴った。
「オッサン言うな!」
「役立たずかよっ!」
 そんな二人の怒号は右から左。その他三名はそれを無視し、すたこらさっさと目的他へと駆け出していたのだった。
「早っ!」
 そりゃそうだ。そんなん聞いてても、事態はまぁったく好転しやしないしねぇ。
 かくして、僕とその他の愉快痛快な仲間たちは、ダディの研究所へと急いだのだった。
 だが、そう易々と通してくれる擬き達じゃあない。どっから出てきているのか、次から次に湧き出す湧き出す!
「バッハを聞くんだったらオルガン曲からだ!」
「いんや!バッハならカンタータからだって!」
「音楽の前に、ダヴィンチの岩窟の聖母を鑑賞し…」
「絵画はやっぱりモネだ!」
「詩はゲーテに限る。あの…」
「いいや!詩はシラーっしょ?」
「ホームズ読まなきゃミステリ好きとは言えないね!」
「何言ってんだ?楽器の一つも出来なきゃ、音楽好きとは言えないね!」
「スコーンにはやっぱりママレードが一番!」
「ベリーやチェリーのジャムも捨てがたい!」
「あ、いい句が浮かんだ。古池や 露に濡れつつ 雀の子!」
 ウザさ大爆発ッ!!僕達はそんな擬き達をすり抜け、何とか脱出を試みた。だがその途中、ぼんくら博士を見失ってしまったのでした。
「博士はどこいったんだ!?」
 呼べど叫べど姿は見えない。どうやら、例によって擬きに噛まれたようですね…。ま、一回噛まれた者は平気らしいけど。だって…
「痛ぇじゃねぇかっ!このクソ三頭身!」
「痛ぇってんだよっ!このガキ擬きが!」
 けぃとみほ殿が歯形だらけになりつつ走ってるので…。
 その前を走るメラは、水鉄砲を嬉々としながら射ちまくってるしぃ。ってか、こいつだけは擬き達は噛み付きたくないらしい…。だって、メラだもんね。
「そりゃちょっと酷くね?」
 そんなことより、僕達は見失った博士
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