第一章「災難の始まり」
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あまりの仕打ちに僕はキレてしまい、ついつい急所に飛び蹴りをかましてしまいました。
「グフォッ!」
けぃは真っ青になってのたうちまわってるが、人ん家の玄関扉をぶち壊しといて、これで終わりだと思わないでほしい…。後でしっかりと修理させねば…。
「もう…何でこうも災難が…?」
暫くすると、のたうちまわってたけぃが復活し、頭を抱える僕へと声を掛けた。
「なぁ、コバピー。研究室の扉…。」
僕はそりゃもう険悪な目付きでけぃを見たが、けぃが顔を引き攣らせて指差す方向に視線を移すと…。
「な、なんじゃこりゃ!?」
その分厚い研究室の扉にコピーが体当たりしてるためか、<僕>の形が浮き出ていたのだった。
「って、何でこんなクッキリと!?」
父よ…あなたは一体何を作ったと言うんでしょうか…?新手の盗賊団でも組織するつもりだったのでしょうか?ってか、何なんだよこれはっ!!
「なぁ、博士は?ってか、リツさんはどこだよ!あぁ、愛しのマイ・ハニー!」
「ああ、あの中だよ。」
「…………。」
暫くの間、二人の間に沈黙が続いた。聞こえるのは研究室で騒ぐコバピー擬き達の奇っ怪な叫び声…。
そして、その沈黙をけぃが破った。
「なぁにぃをぉ〜っ!!」
そう叫んだ瞬間、けぃは後ろから思い切り叩き倒されのだった。
「うっせぇよっ!このストーカー野郎が!」
「あ、みほ殿。お早う。」
「コバピー、こりゃ一体どうしたってんだ?」
「うん、そうだね…。僕は君の名前がどうなってんのか知りたいんだけどさ…。」
これまた不法侵入してきたのは、けぃと大して変わらないストーカーであるみほ殿だった。この名前で男なんだから、大概この世界はおかしいと思う…。
この二人、外見は中々イケてる(ダディの比じゃないが…)だが、父の助手であるリツさんに執拗に言い寄っているのだ。
ま、リツさんにはその気はないみたいだし、二人の前はいっつも素通りしてるんだけどね。
しかし…この二人がそろうのはかなり危険だ。とにかく、ここから二人を遠避けなくては…。そうしないと、父の研究仲間んとこへ行けない…。
「このドアの向こうに、僕の愛しのリツさんが閉じ込められてるんだ!」
復活の早いけぃが、研究室の扉を指差して叫ぶ!
「いや、そんなことよりお腹空いたね!外でご飯でも…」
「ぬぁにぃ〜!?こんな扉、直ぐにでも蹴破ってしまえ!!」
これは一大事ですよ!かなりやばぁい状況ですって!
「あ!ダメだってば!そんなんしらたあいつらが外へ!!」
僕の叫び声は虚しく宙に四散した…ってか華麗に無視されてしまったのでした。まぁ、このバカ二人は、誰にも止められないんだけどねぇ…。
この二人の蹴りは最強だ。恐らく、どんな防犯扉も蹴破ってしまうだろう…。
やっちゃダメだけど
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