艦娘とスイーツと提督と・21
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〜不知火:カ〇リーメイト〜
「あ〜……不知火?」
「何でしょう?司令」
食べる手を止めた不知火がはて?と首を傾げている。
「リクエストされたから作ったが……本当にそんなんで良かったのか?」
「勿論です。しかし手作りとは思えません、これほどの再現度とは……」
そんな事を呟きながら、不知火は再びブロック状のクッキーを食べる事に集中していく。今年のスイーツチケット、いの一番に持ってきたのは不知火だった。リクエストは『カロリー〇イト』。そう、あの栄養機能食品として近頃はドリンクやゼリータイプの物も出ているアレだ。それを不知火はさっきから、飲み物も飲まずにモシャモシャと食べている。
「ふぅ……大変結構なお味でした。司令、ありがとうございます」
皿の上のカロリーメ〇トを食べ尽くした不知火は、口の周りの食べ滓をハンカチで拭っている。
「まぁ、再現レシピが調べたらあったんでな。それを真似して作っただけさ。市販品を買ってきて並べるだけ、ってのは味気無いしな」
基本はクッキー……というかショートブレッドを作るのと大差無かったので、そこまで難しくもなかった。ただ、味の再現がちょっとな。
「成る程……しかし、本物のカロリーメイ〇だと大豆プロテインが入っていたと記憶していますが?」
「あぁ、再現レシピで大豆プロテインを使うと1本当たりのカロリー量が高くてな。なるべく抑えるのにおからで代用している」
ブロックタイプのカロリーメイトは、1本ちょうど100キロカロリー。味の再現だけでなく、カロリー量も気にして再現してみた。
「しかし……作ってもらっておいて何ですが、不知火には今不満が溜まっております」
「ん?何か不味かったか。一応味見した時には結構上手く出来てると思ったんだが……」
一応初めて作る再現レシピだったからな。念入りに味見をしつつ、配合を変えて納得の出来る味に仕上げたつもりだったが。
「いえ、味の方には文句の付けようが無いのです。不満があるのは種類の方です」
「え、種類?一応一番人気のチョコと定番のチーズ味を作ったんだが……」
そう言うと不知火は崩れ落ちて、床を拳でドンドンと殴り付け始めた。
「何故っ!フルーツ味を!用意してくれなかったのですか!」
「え、フルーツ味?え〜……だってアレそんなに美味くねぇだろ?それに、不知火ああいう味の奴嫌いかと思ったんだよ」
※フルーツ味が不味いかどうかは、あくまで個人的意見です。
「な、何という……何という事を…………」
不知火はこの世の終わりが訪れた!位のテンションでリアルにorzとなっている。そこまで落ち込むか。
「そんなに好きだったのか……フルーツ味」
「カ
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