暁 〜小説投稿サイト〜
嗤うせぇるすガキども
これが漢の戦車道 F
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 N山競戦車場の東西4km、南北8kmの広がりを持つフィールドの真ん中あたりで、男たちのKV-1C5両と小娘悪魔の率いるA41第11号車と2両のジャンボウ突撃戦車が激突する。
 KVはジャンボウに命中弾複数をあたえるも、まったく有効打にならない。
 しかし、いまや彼我の距離は500mを切った。

「ディアブロ、Go ahead!」

 見かけ13歳の実年齢4,000歳以上が、A41に突撃を命じる。
 あのランバリオンの再現だ。
 A41はKVの真ん中の1両を中心に、正確に円弧を描く。
 ――と、見せかけて90度ターン。

「砲塔1時マイナス5度。5秒前、3、2、1」

 すでに徹甲弾を装てんし終えた角谷が、行進間のタイミングを数えている。
 砲塔に遮られ、肉眼で見えずとも、角谷には敵戦車の現在位置がわかる。
 一度ローダー用ペリスコープで視認すれば十分だ。

 ナオミは発火装置の作動タイミングに合わせて「1」と聞いた瞬間に発射ボタンを踏む。
 角谷が「ゼロ」と言ったのと同時に、照準眼鏡の左から右に何かがよぎる。
 空薬莢はすでに排出され、閉鎖器が開いている。

「進路変更右60。2分後に左90。速度18(マイル)を維持」

 小娘悪魔が進路を指示する。
 彼女はいま撃破したばかりのKV-1Cにいちべつをくれてから僚車の動きを見ている。



 17ポンドを車体正面上部にくらったKV-1Cは11時の「昼飯」だったが、A41の機動により昼飯の角度が相殺され、低抵抗徹甲弾と同じ飛翔特性を持つ競技弾を真正面から食らった。
 傾斜60度(水平から)の110mm装甲は実質126mm相当になるが、17ポンドの通常徹甲弾の貫徹力は150mm以上。当然撃破判定だ。

 しかし、このKVからは、出るべきものが出ない。気の抜けた音とともに出てくる白旗が。
 いや、観客席正面のオーロラビジョンでは、すでに彼らの戦車に赤い線で×印がついている。
 そして……。

「うぎゃぁあぁぁあぁぁあ!!」

 戦車の中から響く、野郎どもの悲鳴。
 オーロラビジョンには、戦車の内部がアップで映っている。
 それを見てどっとわく観衆ども。

「いやー、これ見るのもひさしぶりだねえ〜」
「これもギャンブル戦車道の楽しみなんだけどさ。わはは……」

 なんと言うことであろうか。
 戦車の内部には数千ボルトの高圧電流が30秒間流され、乗員がけいれんしながら絶叫する。
 やがてその地獄絵図も終わり、野郎どもは白目をむいて泡を吹いて、気絶する。
 電流が止まると同時に、画面がふたたび戦場に切り替わる。






「なんなんですかあれわぁー!」

 ホラー号の中に、ドロ
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