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嗤うせぇるすガキども
これが漢の戦車道 E
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 ひたすら回していればいいのだから。
 マニュアルミッションの戦車ではそうはいかない。
 だから戦車をレーシングマシンと勘違いしているドライバーがいい。A41の場合は特に。
 しかし、ポルシェのおっさんが作ったエンジンだけは、いくらアンツィオラリーストどもでもどうにもならないだろう。自動車のエンジンの設計で戦車のエンジン作っているから。はなっから、走るわけがない。
 さて、ここでも男女差が普通は出てくる。
 機械に対する理解力に差があるからだ。適性といってもいい。
 別に男尊女卑の根拠をあげているわけではない。逆に女性の方が圧倒的に有利な分野もある。
 フィギュアスケートのように、ほぼ対等なスポーツだってある。
(だから同じ会場で同時開催ができるし、男女ペアの種目もある)
 ただし戦車をあつかうことについては、女子の適性はほぼどん底だ。
 車やバイク以上に不向きだ。戦車兵でいることは、野郎にとっても相当キツいことだ。

「だが、わかんねーのがシャーマン2両の動きだ。
 A41の盾になっているように思うな。つまりは「捨て駒」か?」
「……」

 僚友の疑問に、沈黙で返す戦争親父。
 常識で考えればそうだろう。A41の車長はまったくの子どもなのだから。
 だが、戦争親父は、鹿次が一番過剰な反応を見せたのが「しまだありす」なのを覚えていた。
 鹿次が最初に叫んだあと、急にダンマリになったのをいぶかしんでいたのだ。

 彼が答えの代わりに口にしたのは、もう一組の敵のことだった。

「ふん、こっちの2両は見かけこそ似たように見えるが、明らかに車重がちがうな。
 それなのに横隊を組んだまま、無駄のないライン取りで走らせている」

 まちがいない。天然なのは3人目の硬直少女だけだ。
 鹿次の反応が「ああ、やっぱり」だったのを、戦争親父は見逃さなかった。
 4人目はおそろしく芝居がヘタだった。それに途中までは「地」が見えていた。
 不器用すぎて策を弄せるタイプではない。
 おそらく一騎討ち上等の猛将型だと、戦争親父は思っている。
 硬直少女も不器用は不器用だが、オーラが見えない奴だった。
 つまり、あれでα波出しまくりでリラックスしているのだ。本人も気づいていないようだが。
 最後のガキは、あと少しでダマされるところだった。
 戦争親父は鹿次の目線から小娘悪魔を見直し、そこにありえないものを見た。

 そして、ふたつの分隊は、それぞれ高地に陣取った。
 俯角をとって、ハルダウン気味に撃ち降ろす。そういうことにちがいない。
 ならば……。

「おい、新入り。
 ドローンはホバリングさせとけ。
 作戦はB案で行く。総員乗車だ。かかれ」

 野郎戦車乗りたちは、即座に行動を起こした。
 日
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