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嗤うせぇるすガキども
これが漢の戦車道 @
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を切ってそっちに残留するか、稼いだお金を持ってこっちに帰ってくるか決めてもらうわ。
 こっちに持ち込むお金には、為替手数料も所得税も当然かからないわよ』
『どっちをえらんでも、その時点で君と僕たちは無関係となる。
 なお、死亡などで契約が不履行になってしまっても、君には現地で生命保険に加入して
 もらうので、魂じゃなくそっちを担保にするから安心してくれ。
 ただし、君が犯罪者になって逮捕されたり、職場放棄して姿をくらますなど、君がわの故意による場合は、その限りではない。
 その場合は、何をやってもらってでも、一千万払ってもらう』
『さあ、話に乗る? それとも労基署に通報する? 決めてちょうだい』

 まあ、悪い話ではないようだ。少なくとも鹿次にとっては。
 戦車に乗れて、女性選手とも交流がありそうで、しかもお金にもなる。

「わかった、その話に乗ろう」
『では、この契約書にサインをおねがい』

 また例の悪魔の契約書かと思った鹿次は、契約書を見て少し驚いた。
 それは日本語のワープロ打ちで、しかも契約主は彼らではなく、向こうの地球の「興業会社」が作成した、人間界の正規の契約書だったからだ。

『まあ、僕たちがビジネスで書面の契約書を取り交わしても、公序良俗に反する契約だからね。
 初めから意味がない。
 だったら仲介だけして、契約は向こうさんと直接やってくれってことさ』
『はい、インキで自署してね。最近は自署であれば印鑑はいらないそうよ』

 そういって小娘悪魔からわたされたモンブランで、鹿次は契約書にサインする。

「でも、やっぱり印鑑もほしいな。自分の部屋に行って……」
『その必要はないわ』

 小娘悪魔が両手を向かい合わせにして、光を放つ。
 すると、鹿次の手に、彼の実印が入った印鑑ケースが出現する。

「うわ、これ本当に俺の実印だ。どうやって……」
『だから魔法でしかできないこともあるっていったでしょ』

 それはこれから鹿次をちがう平行宇宙に送り込むことに関しても同じだ。



 事務手続が終わると、また小娘悪魔が床に、前とはちがう紋様の魔方陣を描く。
 そして、再び魔方陣から発した光が、彼ら3匹を包んだ。

(続く)
 
 
 
 
 

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