暁 〜小説投稿サイト〜
嗤うせぇるすガキども
これが漢の戦車道 @
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」の世界でもあるでしょ。ガチでストイックじゃない職業人もいるわよ』

 ある意味、いやーな予感しかしないけれども、ここまで来て成果無しで地上に帰されても鹿次には次のお仕事が来るまで水しか口にできない日々が待っているだけだ。
 だったら何があろうとも、先に進むしかない。

「戦車芸人にでもなれ。というのか?」
『ある意味、それにちかいね』

 少年悪魔が、またタブレットを操作した。
 今度はちがう動画を再生する。
 こちらでもよく見る、野外に観客席をもうけてというスタイルとはかなり異なるものだ。

「なんだこれ? 超巨大なコロッセオか?」
『大当たり。町中に作られた戦車闘技場だ』
『こっちでいうローマ時代には、こういう場所で二頭立てチャリオット同士の試合なんか本当にやってたらしいわ』

 それってグラディエーター(剣闘士)ではないか。
 普通に鹿次もそう思った。

「まさかと思うが、死人が出るまで戦っているんじゃないだろうな?」
『そりゃ、いくらなんでも古代の話だよ。
 これは公認ギャンブルだ。勝ち戦車や勝ちチームを当てるやつだね。
 もちろんプロリーグにも戦車トトカルチョはあるけど、射幸性からいえばこっちが上』
『こっちの戦車道と同じく、競技弾を使って有効無効の判定をやってるわ。
 面白いのは、男子チームと女子チームが対戦することになってるの。
 女子チームは当然オッズが高いわ。まあ、男の方が戦車兵としては圧倒的に有能だから
 試合が成立するようハンディキャップはあるけどね』

 先に挙げた「三次元時空のどこかにあるという、男しか戦車に乗ってはいけない地球」では、単に風紀上の問題や男尊女卑の残滓だけで女を戦車に乗せないわけじゃない。
 その地球でもかつて女人禁制だった軍艦でさえ(まったく保護することができない潜水艦をのぞいて)女性クルーを乗せるようになっている。
 本当の理由は、女性が「戦車兵としては絶望的に無能」だからのようだ。
 どうしてそのような判断をしているのかはわからない。
「常識で判断できるだろ」という返事が返ってくるだけだからだ。
 ただ、それが単なる偏見でなく事実の一端であるならば、試合を成立させるためのハンデは男にとってはかなり過酷なものになるだろうとは、容易に想像できる。
 そして問題はそれだけではないのだが、当然この二匹の悪魔は話す気はない。

『そこの選手たちは、プロ未満がせいぜいのアマチュアか、体力の衰えで引退した元プロの高齢選手ばかりだから、あなたでもがんばればついていけるんじゃないかしら?』
『僕たちへの報酬はファイトマネーや賞金の半額とする。
 もちろん手取りじゃなく、引き去り前の支給額だ』
『その累積が日本の通貨で一千万円に達した段階で、私たちと縁
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