これが漢の戦車道 @
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を見たら、やはり魔法としか思えないだろう。
「だから俺が魔界なんかに連れてこられても、恐れおののいたりしないんだな。
人間がお前らに近づいたから」
『あら、いくら何でも私たちは、自分たちを根絶やしにする魔法はもってないわよ』
さて、これから人類は、何になっていくというのだろうか? 真面目な話。
『で、肝心のお仕事のあっせんだが……。まあ、これを見てくれよ』
ディスプレイには、大きな競技場らしきところで、第二次大戦型戦車どもが撃ち合いをする光景が映し出されている。
『これは、「仕事現場」の地球で大人気を博している、戦車道プロリーグの試合だ』
「プロ野球やプロサッカーのように、戦車団同士でリーグ戦してるのか?」
『それもあるし、相撲やプロレスのようなワンオンワンの単独戦もあるわよ』
『もちろん、男子も女子もある。
さて、たしか君は大型特殊免許とユンボオペ、移動式クレーン運転士の免許も持っていたな』
大特免許は、たとえばトラッククレーンを路上で走らせるためだけの免許で、クレーン車を現場で操作するためには、別途の資格が必要だ。
これは戦車の場合にも当てはまり、戦車兵になるためには、それぞれの技能免許が必要だ。
「まあな。しがねえ非正規労働者だからな。
取れるもんは、ひたすら取りまくった。大洗艦にもそれで派遣されたようなもんだ」
しかし、趣味を優先して派遣解除になったのでは、どうにもならないだろう。
『我が事務所では、そういう人材をすでに数名派遣している。もちろん魔界経由で。
実績としては良好と言っていいだろう。
ニセの履歴をつくって、そっちで産まれた人間にして、入団までの道筋はつけてやる』
『戦車道選手になるための道としては、プロ野球の球団のような「戦車団」に所属する方法と、単独戦をやっている車長に隊員として雇われる方法があるわ。
個人選手は団体に所属するけど、基本的にタレントと同じ個人営業よ』
『なお、スポーツの常として、男女が同じ戦車に乗ることはないし、基本的にリーグも男女別。
個人戦団体も男子戦車道団体と女子戦車道団体は別だ』
ここまで聞いて、鹿次にはある疑問が浮かんだ。
というか、それが疑問でなければアホというしかない。
「はっきりいって、それってプロなんだから、実力社会じゃないすか?
俺は正直いって戦車は素人だし、スポーツでプロになる才能もない。
仮にトライアウト枠で採用されても、あとが続かないんじゃないか?」
少年悪魔にも、それはわかっていたようで、渋い顔をした。
『まあ、君の現状ではそうだろうね。
本当は入団時の契約金をもらって、あとはそちらの世界でがんばってねでおしまいだが』
『でもね。「興業
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