ペルソナ3
1993話
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うか」
厄介だな。
正直なところ、ホワイトスターに荒垣を連れていって、レモンに見せればどうとでもなるような気がする。
勿論シャドウや影時間、ペルソナについてはレモンも殆ど分かっていないだろうが、それでもレモンであれば魔法球を使ってどうとでもしてしまいそうな感じがするんだよな。
だが、影時間の影響なのか、ホワイトスターと行き来どころか連絡も取れない今の状況では……
「最終手段としては、俺の血を飲ませるという方法があるが……」
「血?」
何を言ってるのか分からないといった様子で、荒垣が俺に視線を向けてくるが……
「駄目に決まってるでしょ!」
即座にゆかりが突っ込む。
まぁ、俺の血を飲めば死ぬ可能性の方が強いし、もし生き残っても何らかの異形になる可能性は高い。
グリしかり、刈り取る者しかり。
それこそ、荒垣に角や羽根や尻尾が生えてきたら、色々と騒ぎになるのは確実だ。
「やっぱり駄目か。まぁ、これはあくまでも、本当の意味で最後の手段だからな。俺の血の力に耐えることが出来なければ、間違いなく死ぬし」
死ぬという言葉に、美鶴と真田が反応する。
……それでいながら肝心の荒垣の方は、そこまで反応していないのが若干気になるが。
「本当の意味で最後の手段って事は、他にも何か手段はあるのか?」
なるほど、そっちを考えていたのか。
荒垣の視線にあるのは、希望でも絶望でもなく……諦観に近い色だ。
何故そのような視線を向けているのかは分からないが、荒垣は以前からこの手の表情を浮かべている事があった。
料理を作ってる時とかは、そこまででもないんだが。
ともあれ、そんな荒垣の言葉に俺は頷く。
「俺達の間で、イクシールと呼ばれている魔法薬がある。魔法薬という意味では、タルタロスの中にも結構置いてるが、そっちだと効果は……」
「恐らく、ないだろうな。タルタロスで手に入れる事が出来る魔法薬を始めとした各種のマジックアイテムは、影時間やシャドウといった存在に由来するものだ。同じ技術であるが故に、制御剤については効果がないと思われる」
「だろうな。だが、俺が持っている魔法薬は、影時間やシャドウとは関係ない代物だ。つまり、もしかしたら……本当にもしかしたらだが、効果がある可能性がある。……まぁ、それでも無理なら、生きるか死ぬかの一発勝負。そして生き残っても、角が生えたり、羽根が生えたり、尻尾が生えたりするかもしれないが、召喚魔法の契約を結ぶか?」
「ああ? 何を冗談言ってやがる」
「いや、これが全く冗談じゃないんだよ。証拠を見せようか? きっと見たら驚くぞ」
その言葉で、俺が何をしようとしているのかを理解したのだろう。
即座にゆかりが口を出してくる。
「だから、
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