47部分:第四話 はじまりその十一
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と。義正はこんな風にも考えた。
「浪漫を最後の最後まで」
「追い求められますか」
「それが愛であり。幸せなら」
それならばだというのだ。
「僕も。そうしようか」
「決められましたか」
「おおよそは」
そうしたというのだ。
「なったかな」
「では。それを見つけられたら」
「愛を見つけたら」
「是非共」
また主に話した彼だった。
「そうしてくれますね」
「そうさせてもらうよ。そして今は」
「今は?」
「許婚とかだけれど」
そうしたことについて話す義正だった。
「今は。ちょっとね」
「御考えから外されますか」
「少し。そうしたい」
こう話すのだった。
「とりあえずはね」
「わかりました。それでは」
「うん、じゃあね」
そんな話をしたのだった。そしてだ。
そうした話の後でだ。彼は考える顔になって一旦沈黙した。
そしてその沈黙の赴くまま思考を巡らせていくのだった。その恋のことを。
第四話 完
2011・3・14
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