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嗤うせぇるすガキども
今日も空は青かった(後編)
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『3ヶ月目がひとつのめどね。それまでには結果が出るわね』

 ……それは無理だろう。僕は悪魔でもなく超人でもない。



 と、思っていた時期が僕にもありました。
 悪魔補正スゲー。
 どんな難問でも、一回で解けるようになるし、一ヶ月で英単語7,000記憶しちゃった。
 身体は「○○ZA○」の先生が「前代未聞だ」と叫ぶ勢いでたくましく成長し、身長も2ヶ月で180cmを突破した。
 美容機器も性能以上の効果を発揮して、つるつる肌に美白。
 ニキビの跡も全部消滅。
 空手の方も3ヶ月目で例の「百人組み手」達成。
 なんか「100年に1人の逸材」とか言われだしてしまう。



 そうなると、もう僕は「物体A」ではなくなってくる。
 学食でお昼食べてると、まわりの席に「ここいいですか?」とかいって女の子がやってきた。
 そしていかにも僕とランチするのが楽しいようにおしゃべりする。
 僕は適当に相づちを打ってればいいだけ。
 話題については、スポーツ関係は少年悪魔から、芸能関係は女の子悪魔からそれぞれ速成教育でしこまれてたから、別に不自由しない。
 これだから悪魔に魂売る奴が後を絶たないんだな……。



 そんな風に毎日女の子たちの好意にかこまれて暮らしているうちに、なんか大事なことを忘れているような気がしてきた。
 そう、「戦車道」だ。
 でもよくよく考えてみたら、僕は本当は女の子と仲良くしたかっただけで、戦車は手段でしかなかった。
 だから、戦車道女子から「女装しての試合参加」を持ちかけられたときも、

「それは戦車道に背くことになるんじゃないかな」

 といって断ってしまった。どう考えてもセクハラ以上のものでしかないし。

「そのかわり、今度の休みにみんなで遊びに行かない?」

 と返すと、みんなお目々をキラキラさせて「行く行く」とおっしゃる。



 そんな楽しい毎日なんだけど、やっぱり気になることは例の街金から借りた一千万。
 本人が死んでも家族にえげつない取り立てをするらしい。
 僕を路傍の石ころに産んでくれた親だけど、やっぱりかわいそうだ。

 そんな僕が浮かない顔をしてると、女子たちが心配する。
 つい、多額の借財があるって口をすべらせてしまう。

 すると女子たちの中で、僕を救援するカンパ運動が起こり、あっという間におつりが来るくらいのお金が集まってしまった。
 なんか「一人一口一万円」とかで集めたようだ。

 すごい罪悪感を感じてしまう。
 でも、僕が死んだあとに、葬式にあの街金が来て親を脅すのはもっといやだ。
 いろいろ気が重いけど、結局街金さんを呼ぶことにした。






「利息は、受け取るわ
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