ペルソナ3
1992話
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て?」
「美鶴がそんな事を言うと思うか?」
「思わない」
「そんな訳で、これから辰巳記念病院に行こうと思ってるんだが……」
「当然私も行くわ!」
強く告げ、ゆかりはテーブルの上に広がっていた宿題を片付けていく。
「見舞いの品は……まぁ、病院の売店で何か買えばいいか」
以前有里の見舞いに行った時は、本を……それも写真集とかを持っていったんだが、今の荒垣にそういうのを持っていくのは色々と危険な気がする。
いや、荒垣も何だかんだと男なんだから、そういうのを差し入れされて喜ばないって事はないと思うんだが。
だが、美鶴やゆかり、山岸……それとアイギスもか? そんな連中がいる時にエロ本――写真集だが――を持っていくのは、見つかると色々と言われるだろうしな。
そんな訳で、俺とゆかりは準備を整えるとすぐに影のゲートを使って辰巳記念病院に向かう。
他の病院のように、当然この病院にも1階に売店が用意されており、そこでは見舞いの品を買えるようになっている。
「何がいい?」
「うーん、普段なら荒垣さんが喜ぶような、料理の本とかでもいいんだけど……まぁ、無難にああいうのでいいんじゃない?」
ゆかりの視線が向けられた先にあったのは、見舞いの品の定番とも言える果物の盛り合わせだ。
まぁ、こういう時に受け狙いの見舞いの品を持っていくのもなんだし、これでいいか。
「じゃあ、これにするか」
「え? ちょっ……いいの、それ? 本当に?」
ゆかりが驚いたのは、俺が手を伸ばしたのが3万円以上する果物の盛り合わせだったからだろう。
実際、その値段相応に籠……バスケットか? それに入っている果物は、どれも粒が大きく、見るからに立派で……美味そうだ。
「問題ない。特に金には困ってないしな」
マジックアイテムの件で、桐条グループからは相応の金を貰っている。
それこそ億には届かない額が、現在俺の口座の中には入っているのだ。
……いつの間にか口座が作られていたのは驚いたが、まぁ、俺にとっては不便って訳ではないので、それでいいとする。
実際には空間倉庫の中に札束を入れておけば、それでいいと思うんだが。
もっとも、その場合は銀行口座とかじゃないので、利子とか貰えないが。
預けているだけで利子を貰えるってのは、いいシステムだよな。
そこまで利率が高い訳じゃないが、預けている金額が大きくなれば当然のように利子も大きくなる。
ともあれ、そんな訳で現在の俺は全く金に困るといった事はない訳だ。
それこそ3万円どころか、10万円くらいの果物の詰め合わせを買っても問題ない。
ただ、10万円のはかなりの大きさなので、それを病室に持っていくと、間違いなく荒垣に置く場所がないとか、1人で食い切れるかと
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