二十八日目
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レベリングなんだが?」
先日のアップデートでレベルキャップが解放されたのだ。
「いや、その、僕のレベリング手伝ってくれないかい?
報酬は…リアルで」
「おいおい。いいのか?仮にも仮想課の人間が。
そりゃRMTにならないのか?」
「金銭じゃなければいいんだよ」
ならいいかな?
あ、でも少し気に入らないからな…
「俺のレベリングについてくるってんならいいぞ」
「交渉成立だね」
「この後どれくらい入っていられる?」
「ざっと五時間かなぁ」
side out
目撃者曰く、その時ウィンディーネをつれ回していた相談役の顔は、凶悪な笑みを浮かべていたという。
side in
「うっひぃぁ!?」
「おいおいどうしたクリスハイト?
そんなんじゃレベルは上がらないぜ?」
と話しかけつつモンスターをポリゴンの欠片にしていく。
「素人を上級ダンジョンに放り込んでよくもそんな事が言え…あっぶない!?」
「えー?お前が俺のレベリングについてくるって言ったんじゃん」
現在地、アルン北西上級ダンジョン。
のモンスターハウス。
「モンスターハウスでのスローティングはレベリングの基本だるぉ?」
「僕と君のレベル差が何れだけあるとおもってるんだ!?」
「ざっと…70…?」
「ななっ…!?」
「うんだから実はここら辺の敵らくしょうなんだわー」
「君にとってはね!」
「だいじょうぶだいじょうぶ。
お前でも頑張れば行けるってかっこぼうかっことじる」
実際クリスハイトも数体倒している。
「アインクラッド最前線に放り込まなかっただけ有難いと思って欲しいな、クリスハイト君」
「くそっ!僕は何故こんな鬼畜の後をついてきてしまったんだ…!」
「クリスハイト…こんな聖人君子を捕まえて鬼畜とは君の目はガラス玉なのかね?
低レベルの君のために『君がギリギリ死なないレベル』のダンジョンに案内してその上君が死なないよう監視してあげているというのに…
私は悲しいよ…クリスハイト君…」
「この中でそんな芝居がかった仕草ができりゃぁ余裕だろうよ!」
まぁ、事実いつも飄々としているコイツの必死な顔を見れて満足だ。
「おっと…」
クリスハイトの背後を取ったモンスターのウィークポイントに一撃入れて撃破。
振り抜き様に俺を包囲しようとするモンスターの首を跳ねる。
「ほらほらー、がんばれー。
あとごふーん」
「はぁ!?」
「その後五分インターバル取ってまた突入ね」
「そんなに持つわけ…!」
「嫌なら彼処のトレジャーボックス自分でこわしてね〜」
四分十八秒後
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