ペルソナ3
1991話
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持ちも分かる。実際私も天田には急いで私達と行動を共にする必要はないと言ったのだが……な」
そんな美鶴の態度を見て、何となく事情は理解した。
美鶴も、やはり天田のような子供を命懸けの戦場に立たせるような真似はしたくなかったのだろう。
だが、それでもこうして天田が戦うと言っているという事は……
「先輩達を責めないで下さい。ペルソナ使いとして戦う事は、強制された訳じゃなくて僕が自分から望んだんです」
天田がそう言いながら、俺達の方を見てくる。
「幾月さんや桐条先輩から話は聞いてます。僕も精一杯ペルソナ使いとして力になれるように頑張りますから、よろしくお願いします」
「……ああ、そうだな。無理はするなよ」
結局俺が言う事が出来るのは、それだけだった。
桐条達のチームに入るのであれば、結局のところ独自に動いている俺達が何を言っても無駄だ。
何より、天田の様子を見れば美鶴達が強制した訳ではなく、本人がこれ以上ない程のやる気を持っているというのは明らかだ。
それこそ、もしタルタロスに行くのは駄目だと天田に言えば、ここを抜け出して自分だけでタルタロスに挑むかのような……そんな感じがする。
それを思えば、まだ美鶴達と一緒に行動した方がいいのだろう。
もし天田が1人でタルタロスに挑むのであれば、正直それは自殺行為としか思えない。
タルタロスを攻略する上で、一番厄介な……極悪とも評すべき強さを持ちながら、それこそ1階のエントランスを始めとして、様々な階に出没する刈り取る者は、俺が召喚獣にしたので、致命的な……と呼ぶべき危険はないかもしれないが、タルタロスに挑むという事自体命懸けなのだ。
それこそ、小学生の天田がそこまで必死になって……というのは、かなり危険だ。
「ちょっと、アクセル! いいの!?」
「そう言ってもな。俺達が何を言っても、天田本人の意思は変わらないと思うぞ。下手をすれば、自分だけでタルタロスに挑みかねない」
「それは……」
俺が天田を見て感じた不安を、ゆかりも同様に感じたのだろう。
それ以上は言葉に詰まって何も言えなくなる。
「それなら、美鶴達と一緒に行動させた方がまだいい。それに……」
「それに?」
言葉尻を捉えて尋ねてくるゆかりに、何でもないと首を横に振る。
タルタロスに挑むという事になっても、安全な場所はある。
それは、エントランスで皆のバックアップをしている山岸の護衛だ。
刈り取る者がもう出ない以上、そこまで護衛は必要ないだろうが……だからこそ、護衛という役割は天田にこれ以上ない程に相応しい。
美鶴達にしても、腕利きのペルソナ使いはなるべく多くタルタロスの攻略に割きたいだろうし。
そう考えれば、天田は山岸の護衛としては丁度いい存
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