プロローグ終
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た。
「あぁ、これ。 やっぱ貧乏人にはわかんない?」
?何時間も前のネタを、まだ持ち出してくる慎二。
「いやいいからそういうの。説明してくれ」
?俺が怒気を孕めた声でそう言うと、渋々と言ったように、また、ようやく話せるとでも言いたげな声で、慎二は語り出す。
「この2つを衛宮はどうせヘルメットみたいなもんだと思ってるだろうけど、こいつはそんな、頭を保護するような物とは真逆の代物だ」
?急に口調が変わり、真剣モードに入る慎二。どことなく腹が立つ。
「名前は《ナーヴギア》」
「ナーヴギア...?」
?なんだ、それ。
「仮想世界。VR端末。.........っておい、さすがにバーチャルリアリティって言えばわかるよな?」
「あ、あぁ...バーチャルリアリティでVRか」
? すまん慎二、本気でそのへんのことには詳しくないんだ。
?ゲームなんて遠坂と藤ねぇと慎二がうるさかったからインストールしたパ〇ドラぐらいしかしてないし、家庭用ゲームなんて、それこそ慎二の家に来ないとやらないもんだ。
「衛宮って、科学の文明が異様に発達したここ数10年にいきなりタイムスリップしてきた90年代みたいなやつだよな」
?俺の情けないまでのゲーム情報を、そんなふうに揶揄する慎二。
仕方がないだろう?趣味なんてないんだし、あったとしても...............いや、弓道は部活でやってただけで趣味ではないな。
「まぁいいや。話を戻すけど、こいつの名前はナーヴギアって言って、要は被ってスイッチ入れたら別世界に行けるってことだよ」
?「説明が急におざなりだし、それだけ聞くとやばい薬に思えるな......」
?「衛宮はどーせしょっぼいVR空間をただ《視る》だけだと思ってるんだろうけど、こいつは、そんなものとは違う。世界に、《入り込む》んだ」
俺の話なんて全く聞いていない慎二は、目を輝かせて語る。
でもそんな慎二は相当に珍しいので、うんうんと頷いて話を聞く。
「まぁ物は試しだな。被ってみろよ」
「今まさに慎二の話を最後まで聞こうと思ったところなんだけどな...」
まぁいいや...。
慎二に口を出すと、いかんせん長くなるし。省いてくれるのであれば、僥倖と言えよう。
「で、これ被ればいいのか?」
そう言い、返事も聞かぬ間に慎二に渡されたナーヴギアを被る。
「衛宮がこれからやるゲームはナーヴギアにデフォルトでついてる体験版みたいなやつだから。世界に入ってあとは存分に楽しめよ」
「待てよ慎二...。世界に入り込む薬をくれ。目の前が真っ暗なだけで何もかわりがない」
「はぁ?...いや、ナーヴギアもわからないんじゃ、知らないのも当然か
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