プロローグ終
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。
?「ふっはは!」
?あ、今慎二の部屋の前だな。
「貧乏人がぁ!!」
?あれ、またすぐに声が近くなったぞ。
?桜の部屋の前か?
?「まったくこれだからぁ!!」
? .........居間に続く階段辺りだな。
?おい、なにしてんだよ慎二。
「貧乏人は困っちゃうよねぇ!!」
?最後に居間のドアをバンッ!と蹴り開け、慎二様がご帰還なされる。ほんと、なにやってんのさ。
「それじゃ、俺は桜と爺さんの視線と、お前が持ってるものが怖いんで帰るな」
?
?じゃ、と手を振って居間から出ようとする。
「まぁ待てよ衛宮。今晩は泊まってけ」
?しかし、手に持っていたなにかをソファに置き、瞬足で駆け寄ってきた慎二に、肩ではなく両耳を握られる。手や腰、お腹ならまだわかる。耳て。
サイコパス甚だしい。
「えっと.........、慎二くん?」
「なんだい、衛宮」
「俺達、友達だよな?」
「友達って、素晴らしいよな」
「南無っーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーえ?」
?慎二の言葉を聞いた瞬間、本能的に逃げることを選んだ俺の体は、動かなかった。
?俺が両耳に気を取られているうちに、第2の刺客であり、慎二の妹であり、我が愛しの後輩でもある間桐桜が、屈んで、ガッチリと俺の両足首をホールドしていた。
「先輩、泊まっていってくれるんですか?」
?桜は上目遣いで、潤んだ瞳になりながら、声を震わせていた。いや、桜が屈んで俺の両足首をホールドしているのだから、上目遣いになるのはごくごく自然なことなんだが。
「それにしても慎二」
「なんだよ、衛宮」
「随分と趣味がいいじゃないか」
「衛宮、泊まっていってくれるってさ、桜っ!」
「お、おまっーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
?ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーとんでもないことを言う慎二に文句を言う暇なんて、俺には残されていなかった。
「本当ですか!?あ、それならわたし今晩は腕によりをふるいます!なにがいいかなぁ中華?洋風?でもせっかく先輩が泊まるんだから、和風がいいかなぁ。あ、でも先輩このところずっと晩御飯は和風ですよね?それならいっそのことスパイスをふんだんに使って煮込んだカレーっていうのもいいですね!」
「お、おい、桜......」
「肉は何がいいんでしょう?豚?鳥?それともやっぱり定番の牛にします?あ、そういえば先輩カレーは豚のブロック派でしたね!それなら脂の
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