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翠碧色の虹
随筆十五:借りたら返しましょう!
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「返せない人は・・・」
笹夜「返せない人は、返せるようになったら、返しに来るかどうか・・・かしら?」
心桜「問題は、返す気のない人・・・こういう人にお金を貸してはダメだね・・・貸す方は、それを見極める力が問われるよね」
七夏「見極められなかったら・・・」
笹夜「貸さない方がいいと私は思います」
七夏「その人が困っていたとしても?」
笹夜「相手や状況にも依りますけど、他に方法が無いかを考えて、お金を貸す事は最終手段とする事かしら?」
心桜「そだね。金額に関わらず、貸した方は貸した事を絶対に忘れないよ! 例え一円でもね。返さない人は大きく信用を損なう事になるよ」
笹夜「貸した人は、なかなか返してと言いにくい事もあるでしょうから、借りた人は催促された時点でお金の扱い方に関しては失格・・・かしら?」
心桜「笹夜先輩、なかなか手厳しいですなぁー」
七夏「でも、笹夜先輩なら、困ってたら貸してくれると思います」
笹夜「七夏ちゃんや、心桜さんなら、迷う必要はないですので♪」
心桜「んじゃ、笹夜先輩、お金貸して!!!」
七夏「こ、ここちゃー!!!」
笹夜「え!? えーっと・・・」
心桜「笹夜先輩、迷ってません?」
笹夜「す、すみません・・・」
七夏「こ、ここちゃーっ!! 笹夜先輩っ! すみませんっ!!」
笹夜「いえいえ」
心桜「ま、冗談はともかくとして、お金の貸し借りは、貸す側が覚悟を決めなければならないのが、現実の残念なところなんだよ」
七夏「困っている人を信用できない考え方はちょっと・・・」
笹夜「七夏ちゃん、お金を貸す事が必ずしも人を助ける事にはなりません」
七夏「え!?」
笹夜「例えば、賭け事で失ったお金を取り返したいという理由で、お金を貸してと言われたら、それは人助けと言えるかしら?」
七夏「あ・・・」
笹夜「お金の利用目的も、よく考える事が大切です。例えば、お金を貸すのではなく、相手がそのお金で得ようとしている事を支援する事」
心桜「支援ですか?」
笹夜「ええ。例えば、街でお金に困っている人から声を掛けられました。その人は列車で帰りたいけど、お金が足りないと話しています。貸してほしい金額はそれ程高額ではありません。この場合、お金を貸しますか?」
七夏「えっと、私は相手の連絡先を教えてもらってから貸します」
笹夜「七夏ちゃん、もし相手の連絡先が偽りだったらどうします?」
七夏「え!? ど、どうしようかな・・・」
心桜「あたしは、とりあえず交番に連れてゆく!」
笹夜「心桜さん、なるほど♪ 確かに交番や派出所、警察署へ相談すれば、ある一定の金額までなら貸してくれます」
心桜「え!? そうなの!?」
笹夜「ええ。でも、その人が『既に交番に相談したけど、ダメだった』って話したらどうしますか?」
心桜「えー
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