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NARUTO 桃風伝小話集
その25
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きっかけを思いだし、若干、装っていた笑顔がひきつりました。

私、やっぱりちゃん付けで呼ばれるの、嫌ですね。
この街の人達には!!!!
くそっ、タズナさんめええええ!!!!

恨みを込めて、熱狂する街の人に取り囲まれて狼狽えてるタズナさんに向かって、しっかりと毒を吐いておいてやります!!!!

「嘘付きで卑怯者でデリカシー皆無の、端からみればただの呑んだくれのダメダメ親父ですけどね!」

その途端、熱狂していた街の人達は水を打ったようにしんと静かに成りました。

「ナルト。ちょっとお前口が…」

静かになった街の人達に焦りを覚えたのか、カカシ先生が私の口を窘めようとした時でした。
どっと沸き立つような街の人達の爆笑が起こりました。

「違いねえ!!!!」
「こいつあ一本取られた!」
「良いじゃねえか、親しみやすくてよ!」
「そうだ、そうだ!俺達の英雄にピッタリだぜ、タズナさんはよう!なあ、皆!!!!」
「そうよ!呑んだくれの何が悪い!呑んだくれの俺達だって、やりゃあ出来るって教えてくれたのよ、タズナさんはな!よっ、橋造りの英雄タズナさん!」
「良いねえ!橋造りの英雄か!タズナさんにピッタリだぜ!!」
「橋造りの英雄タズナ!くぅ〜、街の特産品もこれで何か作れるぜ、お前ら!」
「冴えてんじゃねえか、てめえ!火の国に繋がる橋を架けてくれただけでなく、街の収入源にもなってくれるなんざ、やっぱ、タズナさんは俺達の英雄だな!」
「違えねえ!ありがとな、タズナさん!いつも俺達の為に身体張ってくれてよ!ガハハハハハ!」

ちょっと前の熱狂が嘘の様に爆笑して盛り上がる街の人達に、とうとうタズナさんも我慢が切れたようでした。

「黙って聞いとりゃ、誰がデリカシー皆無の呑んだくれの英雄じゃ!断るって言っとるんじゃ!!」
「無理無理!諦めなってタズナさん。橋の名前はタズナさんの名前と同じ名前。そして、タズナさんは俺らの英雄!ナルトちゃんの言うようにもう決まっちまってんだよ!なあ、皆」

反論したタズナさんに即座に笑いながら言い返した、街の青年団に属し、ガトーカンパニーが壊滅した直後に橋造りの手伝いに来た若い男の人の呼び掛けに、街の人達は笑顔で同意を返します。
テコでも動かなそうな街の人達の満面の笑顔の数々に、タズナさんは以下にも面倒臭そうに頭をかき回し、私に指差し、怒鳴り散らして来ました。

「おいこらナルトの嬢ちゃんよう!一体、ワシになんの恨みがあるってんじゃ!!」
「恨みしか無いです。当たり前じゃないですか!僕、デリカシーの無い人、超嫌いです」
「んなっ!?」

即座に言い返してあげた私の言い分に、私を指さしたまま、タズナさんは硬直して絶句しました。
そこへ、タズナさんの親友で仕事仲間だと言う人が、
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