その24
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兄ちゃんだ」
「アスマおにいちゃん」
「アスマ兄ちゃんだ!」
「アスマおにいちゃん!!」
頑なに兄ちゃん呼びを強制しようとしてくるアスマさんが何だか可笑しくて、お兄ちゃん呼びするのが楽しくなってきちゃいました。
「アスマにいちゃんアスマにいちゃんアスマにいちゃん!!!!」
ニコニコニコニコと笑いながら、いっぱい連呼してあげました。
「お、良く言えたな!えらいぞ、ナルト!」
その途端、ぐしゃぐしゃぐしゃ、と遠慮なく頭をかき混ぜられましたが、それすらも何だか楽しくて、私は思いっきり笑い声をあげました。
「なあ、ナルト。お前はまだチビだから、きっとまだ良く分かっちゃ居ねえんだろうけどよ。お前の親父さんはすげえ奴だったんだぜ。何せ、木の葉の里の英雄だ。だからな、誰に何言われても俯いたりすんな。しゃんと前を向いて顔をあげろ。今の木の葉があるのは、お前の父ちゃんが頑張ったからだ。お前のせいなんかじゃちっともねえよ。分かったか?」
「うん!」
そう言ってくれたアスマさんの言葉が嬉しくて、私は素直に頷きました。
「よーし、良い子だ」
ぐしゃぐしゃと頭をかき混ぜてくれる大きな手が嬉しくて、私は思わず笑い転げる。
「ああ、そうだ」
そんな私に構ってくれていたアスマさんが、ふと思い付いたように声をあげました。
「お前、ガキの頃の俺の服着てるってことは男だろ?だったら自分の事わたしって呼ぶのは変だ。俺か僕と呼べ。いいな?」
え。
思わぬ要求にまじまじとアスマさんを見つめてしまう。
というか、私が着てるのって、アスマさんのお下がりだったんですか。
知らなかった。
というか、アスマさん、私が女だって気付いて無い?
まあ、別にそんなのどうだっていいっちゃ、どうだっていいんですけど。
「分かったか?兄ちゃんとの約束だ」
「うん!分かった!わたし、じゃない、ぼく、お兄ちゃんと約束する!」
生まれて初めてのヒルゼンさん以外の人との約束につられて、私は笑顔で承諾しました。
それくらい、別に安いもんです。
「よーし、じゃあ、ナルト。家に帰るぞ」
「え!?わ、わあっ!」
言うが早いかアスマさんはひょいっと私を担ぎ上げて、肩車して歩き出しました。
初めてみる高い所からの視点に、めちゃくちゃ感動してめちゃくちゃ興奮します。
その時でした。
ぐう〜、きゅるきゅるきゅるきゅきゅ〜。
空っぽのお腹が盛大に空腹を訴えてくれました。
「ナルト。お前、腹減ってんのか?」
「うん」
「わっはっはっは!!そうか、腹減ってたのか!だったらあれは旨そうに見えただろうな!残念だったな、ナルト」
「うん。おいしそうだった」
「はっはっはっは!」
酷く上機嫌で私
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