その24
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を察したら、もしかしたら攻撃してくるかもしれないのに。
それでも止まる事は出来なかった。
「なのにわたし、おじーちゃんのところにいていいのかなあ……」
だけど、行く宛なんて、私には何処にもありません。
せめて、邪魔にはならないようにしたいけど、でも、空腹は辛いし、する事ないのは退屈だし、つまらないのも好きじゃない。
なら、私はどうしたらいいんだろう。
途方に暮れて、無言になったその時でした。
「別に構わねえよ。好きなだけ居りゃあいい」
「え」
力強く断言した目の前の人の言葉が凄く意外で、思わず目を丸くした。
何だか苦笑を浮かべたその人は、大きな手のひらで私の頭を力を込めてぐしゃぐしゃにかき回した。
「お袋がお前みてーなチビを恨むわきゃねえし、むしろ家から放り出したらそれこそ雷落ちてくらあ。気付いてるかどうか分からねえが、お前が居んのは俺の家だ」
「え!」
男の人の言葉に更に驚き、硬直する。
ヒルゼンさんのお家を自分の家って言うことは。
ヒルゼンさんと同じお家が自分の家なら、それなら目の前のこの人は。
「俺あ、いわゆる火影の息子ってやつでな」
ですよね!
「おじーちゃんのこども…」
「不本意ながらな」
思わず呟いてしまった私に、肩を竦めて肯定した人を、私は呆然として見上げ続けました。
見たところ、二十歳前後に見えなくないですが、高校生と言われたらギリギリそう見えなくもない微妙なお年頃にも見える逞しさをお持ちです。
そうですか。
ヒルゼンさんのお子さんでしたか。
え、つまり、この人、いわゆるあのアスマさんなの????
ヒルゼンさん家の人達が何時も話してる末の坊っちゃま???
坊っちゃまって感じじゃ全然無い、とってもがたいの良い大柄な人なんですけど、坊っちゃま詐欺なんじゃ無いんですか???
思わぬ事に思わずフリーズして訳の分からない疑問が怒濤の様に埋め尽くします。
「なあ、お前、名前は?ナルトでいいのか?」
尋ねてきたアスマさんらしき人の問いかけに、私は素直に頷きました。
にかっと人懐こい笑顔を浮かべた推定アスマさんは、ニヤニヤと面白そうにこう続けました。
「そっか。よし、じゃあ、ナルト。これから俺の事はアスマ兄ちゃんと呼べ。お前は俺ん家に住んでるから、特別に俺を兄ちゃんと呼ぶ事を許してやる。ほら、呼んでみ?アスマ兄ちゃんだ」
ああ、やっぱりアスマさんって言うんですね。
そして、何そのお兄ちゃん呼び推奨。
そう言えば、アスマさんって、末っ子何でしたっけ?
じゃあ、素直に言うこと聞いておいてあげた方が良いでしょうか。
ちょっと、どころか、めっちゃ恥ずかしいんですけど!!!!
「アスマ、おにいちゃん…?」
「アスマ
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