暁 〜小説投稿サイト〜
NARUTO 桃風伝小話集
その24
[2/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
の回りは山に囲まれてるし、もしかしたら何か食べれる物が見つかるかもしれないし、何か面白いものも有るかもしれない。
そう思いついてしまえば、じっとなんかしてられなかった。

こっそりと、静かに襖をあけて、裸足のまま庭に降りる。
生まれて初めての冒険に、胸がわくわくする。

何があるんだろう。
美味しいものが見つかればいいな。

小柄さを生かして、細々とした仕事をこなしている人達の目を掻い潜り、一路山を目指す。
誰にも見つからずに抜け出す事に成功しました。

なかなか上出来なんじゃないですか?
私、忍びの素質有るかもしれません。
ご機嫌になりながらどんどん山のなかに進んで行く。
見たこと無いものいっぱいあって、目移りしちゃいます。
始めて見る草とか、木とか、花とか動物とかとかとか。
道端に転がってる枯れ枝とか石ころだって私の興味を引き付けてなりません。

なんだこれ。
面白すぎる!
部屋に閉じこもりっきりになってただなんて、昨日までの私は馬鹿だったんじゃなかろうか!?

「わあ、なんだろこれ」

始めて目にするあれこれに次々に目移りしているうちに、私と同じくらいの高さの茂みに、艶々とした小指の先位の真っ赤な木の実を見つけました。

透き通るような赤い色が、小さいけれども美味しそうです。
思わず手に取り口に入れようとしたその時でした。

「おい!何しようとしてる!!」
「あ」

突然後ろに現れた男の人に腕を捻り上げられ、私が見つけた木の実は地面に落ちてしまいました。

そして、腕が痛いです。
腕どころか、肩の付け根も痛いです。
知らない人に怖い顔で睨まれ、思わず身が竦む。

私が怯えているのに気付いたのか、突然現れた成人間際だろう大柄な男の人は、私を睨みつける表情と拘束する力を緩めて、しゃがんでくれました。

「お前、今、何しようとしてた?」

しゃがんで、私と目を合わせて、掴んでいた腕の力は緩めて、優しく問いかけてくれたけど、私を掴んだ手を放してはくれそうにありません。
この人が私に何をしようとしてるのか、じっと見つめて観察します。
痛い事や嫌なことされるのは嫌なので。

でも、ヒルゼンさんの家から抜けて来ちゃったのは私の方なので、悪いのは私の方かもしれないですけど。
この人、一体誰なんでしょうか。
暗部の人じゃなさそうな、一般的な?普通の格好?してますけど。

……とりあえず、この人今は任務中じゃないんだろうな、って格好してるのは確かです。

だって、こんな格好してる人、初めて見ました。
首回りのふわふわが似合ってるようで似合ってません。
何だかとっても微妙です。
こういう恰好が里の流行りなのでしょうか。

「こいつは旨そうに見えるが、毒があるの
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ