二十七日目
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
「あー、えっと…実は俺ってあの家の子じゃないんだ。
母さん…えっと、俺を育ててくれた母さんは、俺を産んだ人の妹なんだ。
直葉は母さんと父さんの本当の子。
俺の本当の両親は、俺が物心付く前に交通事故で死んだらしい」
「はーん…もしかしてさっきの質問って…」
「ああ、その通りさ。
おれが10歳の時、住居ネットに侵入した時に、育ての親が本当の両親じゃないって知ってさ…
それから、人と接するのが怖くなったんだ」
「それでネトゲに逃げたと?」
「まぁ、そんな感じ」
「『儚くも永久のカナシ』」
「ん?」
ポケットからスマホを取り出し、イヤホンを差し込む。
ネットで歌詞サイトを開き、ミュージックを起動。
「まぁ、この歌でも聞いてみなよ」
「ありがと、相談役」
「いやいや、なんて事はない。
俺はただ、自分が好きな曲を他人にも知って貰いたかっただけさ」
「そっか、相談役らしいな」
「そう言えば、リーファはお前が本当の兄じゃないって知ってるのか?」
「ああ、俺が囚われてる間に母さんから聞いたらしい」
「キリト…従姉妹なら合法だ…
手を出せるぞ?」
「出さねぇよ!」
「えー?でもさ、お前を見るリーファの目は恋する乙女だったぜ?」
「うぐ…!」
「まー、一応何があったかは知ってるよ。
お前ら二人共に互いを兄妹って知らずにALOで出会ったんだろう?」
「うん…」
「キリト」
「なんだ?」
「男の甲斐性を見せろ。黒の剣士。
お前は6000人を救ったんだろ?
少しくらい良い思いをしてもいいと思うぜ」
「そう…なのかな…?」
しかし…
「き〜り〜と〜く〜ん?」
「「!?」」
お姫様、襲来。
「トード君、キリト君借りるね」
「あ、ど、どうぞ」
「それと、君にも後でお話があるから」
OHANASIですねわかります。
その後店の奥から断続的な悲鳴が聞こえてきたが、喧騒に打ち消され、俺以外に気付いた者はいなかった。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ