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相談役毒蛙の日常
二十三日目
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ゃぁ、ちょっと勝てる気がしないなぁ…」

「あっそ」

和人が玄関のドアに手をかけ…る前に。

「相談役」

「なんだ?」

「できるだけ静かに入れよ」

「何故に?」

「親に見つかったら面倒だから」

「そんなに厳しい親なのか?
なら呼ぶなという話になるが…
まぁ、ボッチの和人君の為だ。
頑張って静かに入ろうじゃないか」

「そういう事じゃぁないんだけど…
まぁ、それでいいや」

ガチャ…とドアが空き、なるべく音を発てないよう、家に入る。

そうして和人がそーっとドアを閉めようとした時。

「あら、和人帰ったの…ね?」

「はぁー…」

「?」

廊下の奥の部屋から、若い女性がでてきた。

「えっとぉ…和人のお友達?」

さて、なんて答えるか…

まぁ、当たり障りなく。

「はい」

するとその女性は嬉しそうに笑った。

「ついに和人にもリアルの友達が出来たのね…!」

マジか。

さっきのは比喩とかじゃなくて本当に家に友人を呼んだことなかったのか。

このバカはいったいどんな小中学校生活を送って来たのやら…

「ほら和人、早く部屋に案内しなさい。
ジュースとお菓子は持っていってあげるから、ね?」

テンション低めの和人に連れられ、和人の自室へ向かった。

「お前ってお姫様連れてきたりしてないの?」

「アスナはこの前退院したばっかりだぞ」

「あぁ、成る程」

フローリングの床にドカッと座る。

キリトもその正面に胡座をかく。

「なぁ、相談役」

「なんだよキリト?」

「その大量のボールペンって何?」

キリトの視線は俺が文具店で購入した袋に固定されていた。

「んー…まぁ、ちょっとした工作をね」

「何作るんだ?」

「ボールペンマスケット」

「は?」

ボールペンを一つ取り出す。

「このタイプのボールペンって少し弄ったら銃になるんだぜ」

「おまえはなにをいっているんだ?」

「あー…お前は知らんだろうなぁ…
友達居なさそうだし」

ボールペンを分解し、取り出したカッターナイフで先端から数センチの所を切り落とす。

本体にノッカー、バネ、軸受けの順に入れて、さっき切った物を組み合わせる。

そして先端からペン軸を入れ、カチッとなるまで押し込み、ペン軸をひっくり返す。

それをキリトへ向けて…

「ばぁん!」

ノッカーを押すと、ペン軸が飛び出した。

あぁ、もちろんペン先とは逆方向が前になるよう装填した。

「うわっあぶな!?」

「わかった?」

するとキリトはペン軸を拾い上げ…

「作り方教えてくれ!」


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