第五十四話
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「もしかしたらあの状況を打開できるかも知れない、春雨と同じ立場になった…………そう思うと、最高だね。」
これで、完全に春雨の味方に成ることができる。
『…………全く、それでこそ「俺」だな。』
『俺』は立ち上がってこちらを向いた。さっきまでの笑顔とは違う、呆れたような笑顔だった。
『お前はこれから、アイツらを助けるんだな?精々、頑張るかことだな。』
「あぁ。そうさせて貰うよ。」
俺は『俺』に笑いかける。そのまま振り返ると、はるか彼方の海面に倒れている俺がいた。
俺はそのまま歩き始めた。アイツらを助ける為に。
『…………親父の言葉を借りるぜ?』
『俺』は背を向けた俺に、そう語りかけた。
『お前の人生において、お前の身に起こる出来事で、お前に必要のないことは、何一つない。』
それは、俺の親父が昔、俺に話した言葉だ。
『乗り越えて見せろや、七宮 千尋ぉ!!』
―海上―
意識が、ぼんやりする。
確か、俺は…………レ級に吹っ飛ばされて…………。
「サァテ、生キ残ラレテモ厄介ダシ、死ンデモラオウカナ。」
そのレ級の声が聞こえた。どうやら、全員が大破されたらしい。
…………このままじゃ、俺達全員海の藻屑か。
…………んなこと、させっかよ。
「待てやこら。」
気が付いたら、俺は立ち上がっていた。
――――――――――――
レ級は、驚きと笑いが混ざったような顔をしていた。
そりゃそうだ。恐らく全員が全員、驚いているだろう。
レ級はそのまま千尋に近付くと、その切り落と
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