22 言いたいことは、ハッキリ言いましょう。
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神威が拍手する。
_「よっ、お見事。実に鮮やかなお手前。とは言い難いナリだが、いやはや恐れ入ったヨ。小さき灯が集いに集って、ついに夜王の鎖を焼ききり、吉原を照らす太陽にまでなったか。まさか本当にあの夜王を倒しちゃうなんて、遠くまで来た甲斐があったなァ。久しぶりに面白いものを見せてもらったヨ。だけどこんなことしたつて、吉原は何にも背負って変わらないと思うヨ。吉原に降りかかる闇は、夜王だけじゃない。オレたち春雨に、幕府中央暗部…闇は限りなく濃い。また第2、第3の夜王がすぐに生まれることだろう。その闇をすべて払えるとでも思っているのかい?本当にこの吉原を変えられるとでも思っているのかい?」
_「変わるさ。人が変わりゃァ、街も変わる。これからお天道様の機嫌損ねて、雲から面出さなくなっちまう日もあるだろうが、コイツらの光は、もう消えねェよ。」
_「フン)そうかい。
大した自信だネェ。じゃあ早速、第2の夜王と対戦と…」
_「神威ィィッ!お前の相手は私アルッ!そのネジ曲がった根性、私か
叩き直してッ…」
_「ダメだって、神楽ちゃん!その体じゃ無理だッ!」
_「離すアルッ!」
_「コイツァ、驚いた。まだ生きてたんだ。少しは丈夫になったらしいネェ。できの悪い妹だけど、よろしく頼むヨ。せいぜい強くしてやってヨ。あと君ももっと修行しておいてネ。」
_「オイ、お前ッ!」
_「好物のおかずは取っておいて最後に食べるタイプなんだ。つまり、気に入ったんダヨ、君が。ちゃんとケガ治しておいてネ。まぁ色々あると思うけど、死んじゃダメだヨ?オレに殺される前まで。じゃあね、お侍サン?」
_「待て神威ッ!神威ィィッ!」
よし、神威の後を追う。
きっと阿伏兎元に向かうだろう。
阿伏兎に連絡を取り、そちらにワープした。
_「たまげたねェ〜、吉原に陽が昇ってやがる。あれが昇ってるってこたァ、沈んだのは夜王って訳かい?」
と、阿伏兎。
_「さァねェ?負けたヤツに興味はないヨ、阿伏兎。」
_「コイツァ、手厳しいやァ。これでも頑張った方だろ?」
_「なんせ相手は、あの夜王を倒しちまったほどのお嬢さんだ。な、お兄さサンよ。」
_「阿伏兎、また悪い癖が出たねェ。オレとやりあったときもそうだった。同胞を大切にするのは結構だが、加減したまま力を出しきらず負けるなんて、夜兎の風上にも置けやしないヨ。お前は夜兎の血を愛でるあまり、最も血に恥ずべき行為を行ったんだ。言っただろ?弱いヤツに用はない、って。」
_「オレは、加減なんてした覚えはないがね。だが、あの逸材をこんなところで消すのはもったいないと思ったのも事実だよ。アンタと会った
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